菅藤浩三

春になったらの菅藤浩三のレビュー・感想・評価

春になったら(2024年製作のドラマ)
4.5
明るくできるのか暗くなりすぎないか、非常に匙加減の難しい設定ながら、最後まで満足できたのは、脚本家福田靖の技量そしてそれにこたえる奈緒のとてつもなく自然体な演技力の賜物である。ハートフルだけどコメディではないよね、死や病や結婚や誕生に真剣に向き合ってるのがよかった。
 木梨憲武は正直これ以上の役に出会うのは難しいのではないか、そのくらいリアル父娘のようなフィット感であったし、きつい延命治療を選択するよりも自分らしい最後にしたいという思いを貫くことの凄さを見せつけた。脇を固める芸人の濱田岳・憲武の妹の筒井真理子・医師の光石研・助産婦の小林聡美、みんな技量の高いベテランらしさを出してた。そのぶん若手のキャストはもっと頑張らないとね。タイトルは春になったら、、、家族の構成員は入れ替わるけど家族は続くてことなんだね。最終回に見た出生時のホームビデオも奈緒は映ってないけどいまはいなくなった母親の姿と父親の声が収録されてて、同じことだもんね。どんまいどんまい、僕は好きだよ
菅藤浩三

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