菅藤浩三さんの映画レビュー・感想・評価

菅藤浩三

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ウォール街(1987年製作の映画)

4.5

Greed is good(欲は善) 主役はチャーリーシーン演じるバドフォックスのはずなのに、アカデミー主演男優賞を獲得したマイケルダグラス演じるゴードンゲッコーの台詞と立ち振る舞いがそれはそれはカッ>>続きを読む

黒いチューリップ(1963年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

フランス革命直前。伯爵でありながらギヨーム(アランドロン1役め)は、貴族から金品をうばい民衆に分け与える義賊「黒いチューリップ」として覆面をかぶり得意の剣で活躍していた。戦いの場に残すのは黒いチューリ>>続きを読む

二代目はクリスチャン(1985年製作の映画)

3.5

シスター志穂美悦子をめぐる、警官柄本明と893の2代め岩城滉一の恋愛コメディだとばかりおもってみたら、前半はそれぽいけど(警察での柔道練習で女性がTシャツすらみにつけていない状態でそれを男性が剥がそう>>続きを読む

塔の上のラプンツェル(2010年製作の映画)

5.0

ランタンは非常に美しいし、ヒロインとヒーローそしてヴィランのキャラ設定も非常にわかりやすいし、音楽はアランメンケンだし、展開もワクワクするし、文句なし

あんのこと(2023年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

ドラマかぞかぞで河合優実の役が前半よかったのに後半で中途半端に幸せに終わってしまったのに比して、最初から最後まで河合優実の演技の凄まじさを知る一作に遭遇。コロナ期に掲載された、自殺したある少女の壮絶な>>続きを読む

サムライ(1967年製作の映画)

3.0

タイトルは日本とは何の関係もありませんし、アランドロンもロングコートが似合うイケメンの殺し屋やってます。殺しのシーンをすぐ目撃されたり依頼主から逆に殺されようとしたりゴルゴ13に比べるとずいぶんドジで>>続きを読む

エアフォース・ワン(1997年製作の映画)

2.5

1997年当時55歳とはおもえないくらい風貌がおじいちゃんになってるハリソンフォードが、ブルースウィルスほど肉体の説得力は伴なっていないながらも、がんばってテロリストを撃退する、劣化版ダイハード1て理>>続きを読む

ALI アリ(2001年製作の映画)

3.5

モハメドアリの人生そのものが脚本として上質の波乱万丈に満ち溢れるものだし、かれの行動はほとんど映像にのこりドキュメント番組でかなり紹介されているのでそのすべてを映画に盛り込むのが至難のため意外と2時間>>続きを読む

着信アリ(2004年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

柴咲コウの恐怖におののく顔連発が一番の見所。なんでこの映画気に入ってたんだろ、いまみるとわからん
 誰がしくんだのかわからない着信+引きずり込まれる死が立てつづく前半(クライマックスはテレビ生番組中に
>>続きを読む

破戒(2022年製作の映画)

5.0

 心理情景にマッチした描写は、もはや韓国映画の力量のほうが日本映画より上といわざるをえないが、この破戒は、かぎりなく人工音を抑えてピアノに絞った所といい、代わりにセミや作業の際に物と物がぶつかる自然な>>続きを読む

プリティ・ウーマン(1990年製作の映画)

3.5

無邪気でかわいらしい娼婦のジュリアロバーツが、冷徹なビジネスマンのリチャードギアに見初められて、ふんだんなカネのチカラで下品な振る舞いをやめてブランド物を着こなせるレディになり、2人は自然と恋が目覚め>>続きを読む

チャイナ・シンドローム(1979年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

最初はルックスだけで注目されたわいもないレポートをさせられてる、人気キャスターのジェーンフォンダとカメラマンのマイケルダグラスが、原子力発電所のコントロールルームを取材した際に偶然に起きたトラブルを隠>>続きを読む

ゴジラ対ヘドラ(1971年製作の映画)

4.5

やっぱり見た甲斐あった傑作。坂野義光監督は、複数の黒澤映画で助監督を務めた実力派、だがしかし単独で監督やってる作品がとても少ないのが勿体ない。オープニングからサイケデリック満載で、題材が公害汚染とはい>>続きを読む

仄暗い水の底から(2001年製作の映画)

3.5

2時間のうちホラー描写はラスト30分(そこから10年後を差し引くと20分てことになるか)、むしろモラハラ臭の強い離婚調停の夫(小日向文世)とメンヘラ臭の強い別居中の離婚調停の妻(黒木瞳)の演技が見所。>>続きを読む

いまを生きる(1989年製作の映画)

3.0

アカデミー賞脚本賞をとったそうだけど、私の感覚だと優秀だけど教科書を破ってから授業するなど破天荒な教師ロビンウィリアムズが、自由の素敵さを示して教室の生徒の人生観を大きく変えたというのはありがちな展開>>続きを読む

あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。(2023年製作の映画)

4.5

 キャスティングには特に女性には好き嫌いあると思う、機内で見てた朝ドラとか全く見ない妻が言ってたので「このヒロイン、演技下手じゃね?」
 主役の水上恒司以外も特攻隊のメンツが揃っていい演技している、特
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カクテル(1988年製作の映画)

2.0

作品の見所がニューヨークの店舗バーとジャマイカのビーチバーでのフレアバーテンディック(バーテンダーがボトルやシェーカーやグラスをつかって曲芸するパフォーマンス)しかないというのは本当でした。トムクリー>>続きを読む

花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)

1.5

脚本が坂本裕二らしいけど「偶然知り合った学生の2人が嗜好がいろいろ共通で意気投合し同棲したけど4年たって社会人になったら多忙で昔のように過ごせなくて喧嘩も増えて別れて5年めに喫茶店でそれぞれが別の恋人>>続きを読む

インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国(2008年製作の映画)

3.5

ネバダ州で原爆実験に巻き込まれてふっとばされながら、冷蔵庫に入って放射能にも侵されず生き延びるインディジョーンズの姿が、原爆に対するアメリカ人の感覚を露骨に表している。4作めでの敵はソ連KBG。マリオ>>続きを読む

ベイビー・ブローカー(2022年製作の映画)

3.0

中身は完全に日本人で日本語で撮影できるもので、ようはカンヌ映画祭パルムドールの是枝裕和監督は、役者ふくめてスタッフも撮影場所も全て韓国で撮ったらどんなものができるかという実験作だったと理解。そして実験>>続きを読む

ホイットニー・ヒューストン I WANNA DANCE WITH SOMEBODY(2022年製作の映画)

4.5

女優のルックスがそこまで似てないからといっても、80年代リアタイにとってはアメリカショービズのサラブレッドである彼女が栄光にのぼりつめる過程と自分を台無しにして(そこがストイックきわまりないマドンナと>>続きを読む

キングダム2 遥かなる大地へ(2022年製作の映画)

2.0

清野菜名のトーンタンタンの演技はよかったが、この回の登場人物が大杉て、加えて大沢たかおと死んだ渋川清彦以外は、こんだけメジャーな役者がそろってるのにモブキャラに匹敵する扱いに終わってる(ハシカン・吉沢>>続きを読む

ノマドランド(2020年製作の映画)

2.0

高齢者ホームレスのドキュメント番組のようでした。正直、ベネチア金獅子賞をとったとかアカデミー賞で中国人がはじめて監督賞と作品賞をとったとか、主演のマクドーマンドがファーゴ・スリービルボードに続いて3度>>続きを読む

ガール・コップス(2019年製作の映画)

5.0

ミヨンは、警察官から事務官に降格され、幼い息子と無職の夫を抱えながらも平穏な日々を過ごしていた。義妹で熱血刑事のジヘも、トラブルを起こした末に同じ課に配属された、ジヘとミヨンは喧嘩仲間。そんなある日、>>続きを読む

刑事物語(1982年製作の映画)

4.5

いきなり博多山笠そしてトルコ風呂への見込捜索を新聞で叩かれる事態からはじまる、実は子供にはかなりヘビーな展開の第1作。聴覚障がい者を演じる有賀久代はこの1作のみ、上半身裸のシーンからスタートする。さら>>続きを読む

ウエスト・サイド物語(1961年製作の映画)

4.5

1962年アカデミー賞を多数部門でずらり獲得したアメリカ映画界不朽の名作。中盤のジェット(ポーランド移民あがり)のもとリーダーでありベルナルドの妹マリアと恋仲になったトニーが、シャーク(プエルトリコ移>>続きを読む

ザリガニの鳴くところ(2022年製作の映画)

2.5

ネグレクトと暴力で、よく沼地で大人になるまで育ったなて思ったフィクション設定。お風呂も石鹸もない沼地で暮らしてる娘は、いかに一見キレイでもニオイがきついだろうとしか想像つかないのに、なんで2人の男性に>>続きを読む

ゴジラの逆襲(1955年製作の映画)

2.0

山下達郎が好きだというので見てみたのだが、1作めがゴジラ一頭で大ヒットしたので2作めはアンギラスという怪獣も加えればさらにヒットするとでも思ったのか、ゴジラがなんで暴れてるのかなんでアンギラスを退治す>>続きを読む

蛇の道(1998年製作の映画)

2.5

監督はのちにベネチア銀獅子賞を受賞し国際的に注目されている黒沢清。画像がVシネマ、20世紀の作品なのでびっくりするくらい香川照之が若い、そして哀川翔は意外なくらいに風貌も変化してない。ストーリーは復讐>>続きを読む

オーバー・ザ・トップ(1987年製作の映画)

2.5

学業優秀な息子との断絶も、名家の祖父との確執も、ぜんぶ腕相撲で解決する力技映画。ロッキーが1970年代・ランボーが1980年代で、この2つのヒット作を連発してた頃のシナリオはスカスカのアメリカンな作品>>続きを読む

野のユリ(1963年製作の映画)

5.0

KYなシスターのマザーマリア(ほかの修道女はドイツから亡命しており英語を解さない)、リリアスカラが、風来坊の若い黒人ホーマースミス、シドニーポアチエのやりがい搾取してる作品といえなくもないのだが、それ>>続きを読む

うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー(1984年製作の映画)

4.0

学園祭がテーマなので、サブキャラのなかでは面堂終太郎とさくら先生がかなり活躍し、チェリー坊はちょっぴりしかでてこない。メガネとか同級生がけっこうでてくる。押井守が脚本監督をてがけただけに、おとくいのS>>続きを読む

42〜世界を変えた男〜(2013年製作の映画)

4.0

まだ公民権運動すらなかったし、たった1人の黒人だし、ハリソンフォード演じるオーナー以外は、チームメイトもメディアも観客も敵だらけだったんじゃないかな。闘わない勇気、最後にその闘いに勝利したから絶賛され>>続きを読む

ミュンヘン(2005年製作の映画)

2.0

スピルバーグはまるで興行であてる気なくつくったな、金持ちの趣味。ミュンヘン五輪でのイスラエル選手団を拉致監禁したテロそのものでなく、テロのあとにパレスチナの計画メンバーをイスラエルが殺していく、復讐の>>続きを読む

劇場版TOKYO MER 走る緊急救命室(2023年製作の映画)

5.0

しょっぱなから飛ばすチームの連中。横浜ランドマークタワーの非常階段を70階あがっても、すぐに救命手術を開始できる鈴木亮平はドラマのときとスーパーヒーロー。賀来賢人の代わりに有能な対立軸に登場したのが杏>>続きを読む

蒲田行進曲(1982年製作の映画)

4.5

銀ちゃん・小夏・ヤス、この3人の組み合わせとキャラづけがなんとも素晴らしい。ハチャメチャな風間杜夫の滑舌の良さときたら、台詞の量も異常に多いんですよ。このあとスチュワーデス物語などメインキャストの1人>>続きを読む