黄金の刻〜服部金太郎物語〜の1の情報・感想・評価

エピソード01
テレビ朝日ドラマプレミアム
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野良猫キジネコ

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天才と凡人。 天才が金太郎であり、凡人は善路だ。 善路はドラマ版オリジナルの登場人物だが、ドラマのテーマを支える重要な役割を担う。 小説では事実として金太郎の事業を妨害した競合他社や取引相手を、ドラマ版では善路の行動として描く。 天才を前にした凡人の嫉妬や劣等感をこちらが切なくなるくらい濱田岳が表現していく。 善路はイヤな奴の印象ではなく、天才に対するどう足掻いても敵わないと痛感する「凡人」の辛さを、体現する存在だ。 回想や過去のパートで金太郎の苦難も描きつつ、金太郎を囲む食事会としての現在のパートで善路の複雑な心境も描かれる。 「自分はこの場に本当にいていいのか?」 金太郎の経営手腕や先見の明はやはり優れている。人の使い方というよりも活かし方が素晴らしい。 関東大震災により彼の事業は大打撃を受けるが、従業員たちの前で自分の思いを伝え、彼らが再び起ち上がろうと奮起していく場面は胸が熱くなる。 しかし、まず失意のうちにあった金太郎を奮起させたのは他ならぬ善路だった。 天才である彼に対し、自分が感じていた劣等感をさらけ出して。 そして最後に金太郎は善路の手を取り、彼の英語力を金太郎の従業員向けの学校で役立ててくれと頼む。 金太郎の回りには、天才も含め優秀な人材は豊富だった。 だがラストシーンは金太郎と善路の、手を取り合う二人なのだ。 天才と凡人。 他の作品のように凡人たちの上に天才が君臨するような物語ではない。天才は凡人に支えられ、凡人もまた天才に支えられている。 この物語を「きれい事」として批判するのは簡単だ。 ただその「きれい事」が見るものに「こうなりたい」と思わせた時に、それは「理想」と呼ばれるものになる。 この登場人物たちを見るとまぶしさを感じてしまうのだ。 この物語の世界はそういうまぶしさを確かに持っている。
服部時計(SEIKO)の創業者・服部金太郎の半生を感動豊かに描いたドラマです。
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SEIKO
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