大麦こむぎ

滅相も無いの大麦こむぎのネタバレレビュー・内容・結末

滅相も無い(2024年製作のドラマ)
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このレビューはネタバレを含みます

8話それぞれが8人の自分史という今までに観たことがないドラマ。自分史、つまり回想シーンが舞台セットになっているのは魅せ方としてとても格好良いし、納得出来る。回想なんてある種リアルじゃない「つくりもの」みたいだもの。

…と思いながら最後まで観て、結局わたしは穴がなんなのか、穴は何を表しているのかは分からなかった。たぶん穴自体がどうというよりも、穴に入るかどうか、の選択とそこに至る思考の方が大事なんだろうな。

最終話の「人は虚構しか共有できない」という言葉から、自分史って虚構だったのか…と思ったときにゾクッとした。これだ、これ。この感覚が欲しくてずっと観ていたんだな、とすら思った。
何を喋って、何を喋らないか。そこには選択が生まれて、客観的な視点は入らない。主観は虚構…言われてみればそうなのかもしれない。じゃあ自分が思う自分の存在ってなんだ…?わたしも虚構なのか…?

もしかして、その答えが穴なんだろうか。