飴花

臨床犯罪学者 火村英生の推理の飴花のレビュー・感想・評価

臨床犯罪学者 火村英生の推理(2016年製作のドラマ)
4.0
2016年1月〜3月まで日本テレビ系にて毎週日曜夜10:30〜11:30まで放送された有栖川有栖原作推理小説「火村英生シリーズ」のテレビドラマ化作品。(全10話)


この犯罪は美しくないーー。


「人を殺したいと思ったことがある」
そう、言った男の名は火村英生
彼は京都の私大である英都大学社会学部の准教授であり、犯罪学者として警察の捜査に協力し、事件を解決に導く名探偵。
そんな彼とともに行動し、支える火村の大学時代からの友人で推理作家である男、有栖川有栖(以下・アリス)。
火村の良き理解者として事件現場の捜査に赴く。
しかし、火村の闇の部分をアリスは知っていた。人を殺したいと思ったことがある彼がいつか向こう側(犯罪者側)へ行ってしまい、消えてしまうのではないか。
そんな不安を抱えながらも、名探偵とその助手は今日も事件を解決に導くーーー。
果たして、火村は向こう側へ行ってしまうのか?
そして、アリスは火村を引き止めることができるのか。

原作は46番目の密室のみ読破しましたが、他は未読。
けれど、この作品は映像作品としては素晴らしかったと思う。見る人を飽きさせないような、主人公の火村が推理中の独特な映像表現。映像表現ということを意識した推理ミステリードラマだったのではないかと思う。と、同時に探偵ものとして火村が推理小説家のアリスとのバディものとしても良かった。ドラマの火村の危うさがアリスのお陰でとても引き立っていた。お互いに大切な相棒なんだろうなぁと思う。原作は割と二人の関係にフランクさを感じたが、ドラマ版はドラマ版で全然良かった。お互いにどんだけ大事に思ってるんだろうと思わざるを得ない表現多々ありましたが(笑)火村とアリス、どちらも欠けてはいけない名コンビであると思う。
途中まで、諸星と火村との関係が似た物同士のようだったがアリスのおかげでそれが崩れたのが面白いなと思います(笑)9,10話辺りは火村先生のそれがもろに出ていて微笑ましい。
ただあまりの豹変ぶりに「え、火村センセ?」と戸惑ったのは言うまでもない。あと、アナザーストーリーを観た方が完結した、と感じる。まだテレビ本編だけではどうもスッキリしない…
huluでも観れるが、DVD,Blu-rayにも入るのでそこら辺に関しては問題はない。
推理に関してはそこまでしてるか、と言うとまあ分からないが普通にミステリーもの、バディものとしては満足いくのでは…?
主演は斎藤工さんですし、その相棒は窪田正孝さん。お二人共今をときめく実力派俳優さん。さらに他キャストも豪華なメンバーです。ゲストは若手の方が多め。もっと年代別々に幅広くてもいいんじゃないか、と思ったので2期を是非やってもらいたい。名コンビの少し変わった推理ドラマ、癒やされたい時や原作読んだ方も読んでない方も俳優さんファンも楽しめる作品。

あと、アリスが激カワです。窪田氏のアリス最高。
飴花

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