夢かうつつか、失恋した大岩マコは想い出の写真に火をつける。燃やしかけの写真が風に舞い、不思議な空間で妖精ネムリンを8億年の眠りから起こしてしまった。ネムリンは起こした責任をマコにかぶせ、大岩家に居すわる。お供の妖精ビビアンとモンローは8億年ぶりの朝ご飯を求め、マコの制止をふりきり台所を荒らし始める。
ネムリンの角笛には眠っているものを起こす能力がある。それを知ったマコの兄・玉三郎は、自分の脳みそを起こしてと、角笛を吹いてもらう。しかし何の変化もなく、脳みそは起きていたことが判明、玉三郎はショックで熱を出す。一方ママはネムリンたちを追い出そうと、大岩家は貧乏だと泣き落とす。それを聞いた玉三郎は…。
朝食が少なくて不満な肥満児の玉三郎は、妹のマコにハンバーガー代を貸せと迫る。ネムリンは角笛を吹いて「おまじない石」を出し、食べたいものが食べられる石を玉三郎につけて追い出す。願いを叶えるいろいろな石を使って、マコはブローチを作る。友人の中山にハンバーガーをおごらせることができた玉三郎は味をしめ…。
慢性的寝不足のおじさんが、ネムリンを追いかけまわす。公園で寝ているネムリンの気持ちよさ気なイビキを、偶然聞いて安眠できたからだ。寝不足の原因は夢に出てくる眠れる森の美女が大イビキをかくためだった。それを止めようとネムリンはおじさんの夢の中へ入るが、そこには人を寝不足にする寄生虫イビキが巣くっていた。
牛乳屋のマサトのデートにつきあって、ぶどう狩りに来たマコたち。玉三郎はデートのジャマをしたり、ジュースの空き缶を川にポイ捨てしたりとやりたい放題。逆にマコは川の淀みに溜まった空き缶を集め、ごみ箱に捨てて帰った。その夜、ネムリンは怪しい物音で目を覚ます。外へ出てみると、夜道をアキカン怪物が迫ってきた。
玉三郎の友人・中山が惚れたマコと一緒に遊ぼうとやって来た。しかしネクラな室内ゲームを嫌がったマコにフラレてしまう。落ち込む中山を見て、友情に厚い同級生コンビ・玉三郎とトオルは、なんとかしろとビビアンとモンローに迫る。ふたりは嫌がるマコを強制的に連れ出すが、中山が誘ったのはゲートボールや墓掃除だった。
昼寝をしていたパパが、突然傘を片手に踊り始めた。退治したはずの寝不足怪人イビキのしわざだった。不死身のイビキは世界中の人間を寝不足にするため、ネムリンを倒そうとする。強力な新兵器イビキスプレーには、怪力のモンローもかなわない。イビキはパパの次に玉三郎、さらに町の人間を次々と踊らせ、寝不足にしていく。
堀越進学は難しいと玉三郎の担任に言われ、ママは寝込んでしまう。大黒柱のパパも頼りにならず、ママは自分の母親に電話してグチる。マコのおばあちゃんは婿養子のパパに見切りをつけ、ママにお見合いをさせようと大岩家に乗り込んできた。化け物扱いされ憤慨したネムリンは、おばあちゃんに頭の上がらないパパに同情する。
寝るときも一緒、食事も食べさせあう、仲むつまじいマコとネムリン。嫉妬したビビアンは、二人の仲を引き裂こうと、マコの寝相の悪さを町の人に告げ口する。マコはネムリンが言いふらしたのだと疑い、ぬれぎぬを着せられたネムリンとケンカになる。怒ったネムリンに、ビビアンは自分を叩いて気を晴らせと、すり寄ってくる。
毎日のように行方不明になるバス停の代わりを、バス会社の人に頼まれたネムリン。見つかったバス停の「東京になじめない、汚いから壊される」というつぶやきを聞いて、ネムリンはバス停を洗い磨き上げる。自信がついたバス停だったが、元の場所には新しいバス停が設置されていた。ショックを受けたバス停は自殺をはかる。
マコに兄と認められないことや、成績が落ちたことも、すべてネムリンのせいにする玉三郎。勝手に怒りを沸騰させた玉三郎は、ネムリンが寝ているスキに魔法の角笛を盗み、ビビアンとモンローを使いイタズラのし放題。角笛が見つからなくて途方にくれるネムリンのもとへ、イタズラの被害者たちが苦情を言いに押し寄せてきた。
寝不足怪人イビキの新兵器「ドリームバキュームガン」は、人の夢を吸い取り、イビキのご飯に変えてしまう。堀越学園入学を願う玉三郎の夢を食べ、空腹を満たしたイビキだったが、食あたりで苦しみだす。同情したネムリンはイビキを看病するが、快復したイビキはスキをついてネムリンを捕獲、町の人たちの夢を奪いはじめた。
甘い物好きで図々しい兄・玉三郎はマコに苦労ばかりかけている。このままだとマコは非行に走ってしまうと、ネムリンは玉三郎に説教する。だが女性週刊誌で、少女の非行の原因は男だと知った玉三郎は、マコに近寄る男たちを徹底的に排除。牛乳屋のマサトや中山まで追い払う玉三郎を見て、マコはネムリンをお節介だと責める。
時間や空間を自由に行き来できるタイムスリップおじさんと出会ったネムリン。おじさんは童話の世界から現代にシンデレラを探しにきたが、ガラスの靴をなくして探せなくなっていた。ネムリンはガラスの靴を見つけてあげるが、おじさんはネムリンの右足を巨大化して靴のサイズに合わせ、シンデレラとしてお城へ連れていく。
地球を寝不足惑星にしようと目論む怪人イビキは、邪魔者ネムリンにイビキエネルギーを浴びせ、溶かしてしまう新兵器「イビキポンプ」を開発する。しかし、新兵器はスイッチを押すと爆発の失敗ばかり。ネムリンの横暴と酷使に我慢できなくなったビビアンは、イビキと手を組み、打倒ネムリンのため新兵器の改良に乗り出す。
むかし昔、ネムリンは夢の中で小さなお菓子屋をやっていた。木枯らしの吹く冬に買ってもらえないアイスは、渡り鳥のように南へ旅立つ決心をする。ネムリンは太陽を説き伏せ、季節を夏に変えてもらうが、今度は夏に出番のない肉まんが怒り出す。お互いの意地と存続をかけて、肉まんとアイスの全面戦争の危機が迫っていた。
タイムスリップおじさんはネムリンを住人すべてがサンタの国へ連れて行く。ギャンブルで予算を使い果たしてしまった不良サンタは、ネムリンをプレゼントの人形替わりにしようと大岩家まで追ってくる。今度は玉三郎へのプレゼント用と偽り、不良サンタはママから財布を預かり、パチンコ・麻雀・競馬とギャンブルにつぎこむ。
玉三郎がモンローに紹介したバイトは、家出したお寺の鐘の代わりだった。和尚さんから鐘探しを頼まれた探偵ネムリンは、大晦日に108回も突かれてしまう人生に嫌気が差したのではと推理。さらに鐘は恨みをはらすため、長年叩き続けた和尚を襲う。臨戦態勢のネムリンを止め、和尚は自分が除夜の鐘になろうと特訓を始める。
お正月、マコやビビアンたちは温かい部屋から出ようとしない。ひとり公園に来たネムリンの前に、またまた怪人イビキが現われ、叫び声を実体化する新兵器イビキミサイルで迫る。激闘の末、イビキの成長を認めたネムリンは「今日は1日お前と遊ぶ!」と宣言、戦いを続けたいイビキに「食べたあと戦おう」とご馳走を要求する。
モンローの初恋の相手は、マコに夢中の小学生・中山。理解できないネムリンだったが、モンローの純粋な気持ちを知り、応援することに。美しくなりたいと願うモンローを、ジムや美容院に連れて行く。最初は拒否していた中山も、モンローの心からの愛情にほだされカップル誕生。それを見たマコは、なぜか複雑な気持ちになる。
突如街なかに現れた桃太郎。鬼と勘違いしてタイムスリップおじさんを追ってきたのだ。その誤解をといたネムリンは、家来にきびだんごを食い逃げされた桃太郎に同情し、共に鬼ヶ島へ。しかし虚勢だけで実は弱い桃太郎は、簡単に鬼たちに捕まってしまう。桃太郎との交換で角笛を鬼に渡したネムリンは、たちまち劣勢になる。
パパとママが見た変な夢の話を聞いて、パパのバレリーナ姿とママの相撲取り姿が眼前にチラつき、受験勉強に身が入らなくなった玉三郎。角笛の力でふたりの夢を入れ替え一件落着と思いきや、パパとママは性格まで入れ替わってしまった。玉三郎が気づかないうちに治さなければいけないが、逆転夫婦ゲンカまで始まってしまう。
念願の堀越学園受験を明日に控え、一夜漬けで頑張ると宣言した玉三郎。パパとママは大感激で応援するが、玉三郎はたらふく食べて眠り、なにをしても起きなくなった。ネムリンは怪人イビキの力を借りて玉三郎を起こそうとするが失敗。角笛の魔法で玉三郎の頭に入ったネムリンとイビキの前に、謎の生物・バーカが現われた。
堀越中学受験の結果に自信満々な玉三郎だが、受かるとは信じられないパパとママは、ネムリンに発表に付き添ってと頼む。予想どおり不合格だった玉三郎を、慰め励ますネムリン。かつて海産物の塾でネムリンが先生をしていた頃の経験を語る。それは「タコ焼き学園」受験に失敗し、不良となったタコの、熱く厳しい青春だった。
友だちの誕生パーティーに呼ばれ、歌を披露するよう頼まれたマコ。悩むマコのために、タイムスリップおじさんが歌の先生として連れてきたのはベートーベン。しかし女子高生好きのベートーベンは、レッスンのお礼にマコのセーラー服姿を要求をする。拒絶され、傷ついたベートーベンの心にしみ入ったのは、演歌の調べだった。
受験に落ちた玉三郎は、家中にスピーカーを配置し、自室をDJブースに作り上げた。町内に響く大音量で、区立の中学には行かず来年堀越を受け直すと宣言する。さらにネムリンとつき合ってから性格が悪くなったと、妹のマコを批判し、早く嫁に出しちゃえと言い放つ。怒ったネムリンは、玉三郎こそ嫁に行けばいいと思いつく。
フラフラになった寝不足怪人イビキが、ネムリンを訪ねてきた。工事現場の音がうるさくて寝不足だという。同情したネムリンが居間で休ませてあげると、イビキはお礼に宝の地図を差し出した。罠と思いつつも気になったネムリンは、一度は捨てた地図に従って行く。しかし檻に閉じ込められ、苦手なガイコツが襲いかかってきた。
素人を主役にドラマを作るという、スカウトキャラバンがやって来た。堀越受験に失敗して落ち込んでいた玉三郎や、パパ、ママ、ネムリンも、明日のスターを夢見て大はしゃぎ。しかしマコが助監督にスカウトされて、ネムリンはふてくされる。名乗らずに逃げ出したマコの名を聞かれたネムリンは、玉三郎だと嘘をついてしまう。
新聞配達のイケメン小学生ケン太に親切にされてから、気になってしかたないマコ。その様子を見たネムリンは、おせっかいをしてケン太を家に招き入れる。しかしケン太はマコのママに一目ぼれして速攻プロポーズ、ママもまんざらじゃない。大岩家の危機に、ケン太の様子を探ったネムリンは、過去に退治した悪人の影に気づく。
なぜか大岩家を飛び出して、ムキになって働くネムリン。帰ってきてほしいと素直に言えず、マコはネムリンと大ゲンカをしてしまう。実は今晩8億年前に帰らなければ、一族から破門されてしまうネムリンは、お別れのプレゼントを買うために働いていたのだ。そのことをビビアンから知らされ、マコは涙を止めることが出来ない。
毎回見どころ満載だった『どきんちょ!ネムリン』を、玉三郎とマコの兄妹ナビゲートで振り返る「おもしろ特集編」。とくに面白かったシーンや、珍キャラクターたちを、キャラクターソングも満載でお贈りします。収録現場のメイキング風な導入部や、スタッフの動きがシルエットで観られる斬新なエンディングにも注目してね。
(C)石森プロ・東映