ぺんぎんたろすけ

昨夜のカレー、明日のパンのぺんぎんたろすけのレビュー・感想・評価

昨夜のカレー、明日のパン(2014年製作のドラマ)
4.7
亡くした夫の骨を手離せない主人公
そんな主人公と同居している義父
形見の車を捨てられない従兄弟
主人公の隣人で笑えなくなった元CA
その幼なじみで笑ってしまう元産婦人科医
同じく正座ができなくなった元住職

みんな何かを抱えながら生きているドラマ。
それぞれがちょっとずつ関わりながら
時に何かに引っかかって留まったりしながら
穏やかな川の流れに身を任せる小石のように
少しずつ少しずつ物語が動いていきます。

主人公テツコを演じる仲里依紗さんと
その義父を演じる鹿賀丈史さんの掛け合いが
ほんとに絶妙で楽しい。
実際は有り得ない状況なのかもしれないけど、
本当にあるかのように思えてしまう関係性。
本人達にとっては決して理想ではないはずなのに
観ている側からしたら何か理想的とすら思える
不思議に素敵な作品でした。

とびきりのご馳走というわけではないのに
出てくるご飯がとても美味しそうに見えます。

見始めた時
なんでテツコは岩井さんといるんだろう
と思っていましたが、
観終わる頃にはとても納得します。