天行健~革命前夜、風立ちぬ~の28の情報・感想・評価

エピソード28
#28
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tanzi

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冒頭、紫禁城の全景に不思議な「ヒョョョ〜」というSEが入る。それについては後で。 内務府の総管存清がとうとう淇親王に蜂起を思い留まってもらうべく直談判。ひい〜マジですか。 当然のことながら話は決裂。 その足で穆青を訪ねた存清大人は「自分の身に不測の事態が起きた場合は…」などと言い出して不穏極まりない。 これをもって私が任務を変更することはない、今後内務府から変更指令が出ても従うな、とまで厳命するやん。 そしてワトソン格泰殿も此度は同行させないときた。え〜そんな。 さて、この天行健では、金庸小説の登場人物と同じ名前がいくつか出てきたりシャーロックホームズよろしく謎解きシーンにそっくりな曲を当ててくるなど、かなり名作のオマージュが隠されてるようにお見受けいたしました。 自分程度で分かったのはほんの少しだけど、多分知らないドラマや映画に関連するイースターエッグがたくさんあるんやろなと想像。 この28話では、冒頭の紫禁城全景と、穆青宅を訪れた格泰や存清がふと顔を上げた空に見た鳩の群翔のショットでの「ヒョョョ〜」という不思議なSEがそのひとつやと気がつきました。 これは、最後の皇帝溥儀を描いた1988年制作大陸ドラマ『末代皇帝』で、皇帝溥儀が一歩も出られぬ皇宮から節目のたびに空を見上げ群れ飛ぶ鳩を眺めるシーンに何度も使われた効果音ですわ。 そこでハッとしたのだけど、まさに清朝が滅びんとするこの年この時期、淇親王と存清殿が激論を交わしていたあの瞬間も、幼すぎる溥儀は翻弄されるがままの皇帝として城内で暮らし、『末代皇帝』で見たような日常を過ごしていたんやな、と頭で同期することができました。 そこをわざと狙った演出だったならば面白い。面白すぎる。 そして 暗殺に失敗した存清に対し淇親王は最後に、摂政載灃ですら親王の蜂起を黙認するつもりだったことを明かした。 これには、摂政が立憲を果たすことを信じてきた存清も衝撃を隠せない。 なんて残酷な。 失敗しても鍋に入れれば元の状態に戻る飴細工。だが、戻す鍋がなければもう割れるしかない。 存清を売った密偵とは、恐らく格泰やったんやと思います。どうか裏切らないでねと願ってきたけど、恩人との今生の別れの食事シーンのあとだけにとても辛い。 が、製作陣がわざとそこをハッキリ描きたくなかったのは伝わってきましたよ。 毎日のように穆青から偉そうにドヤ顔され時にはラッキーからバカにされようとも、決して怒ることなく感心したり笑ったりしてオヤツを一緒にポリポリしてたワトソン格泰殿だけを、自分は覚えておきたいと思う。