雁回時~貴女の誉れ~の10の情報・感想・評価

エピソード10
第10話
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なっこ

なっこ

#1-10 何章あるのか分からないが、ここで第1章が終わった、という印象。 嫡女でありながらある人の策略で生家を追い出され養父母に育てられたヒロイン。養父母の死をきっかけに生家である荘家に戻ってきたところから物語は始まる。 はじめの段階ではだれが敵か味方かわからない、最初に親切にしてくれた父の側室が良い人のように思えるのだが…彼女とは対照的にあからさまに敵対し徹底的に追い出そうとする実母は非常に冷淡で冷酷に思えるが、狂気さえ感じさせるその言動に何故か心惹かれる。かつては都一の貴女と呼ばれた彼女がヒステリックに泣き叫ぶさまに文学で描かれる狂女を連想させられ、こうなってしまうには何かしら理由があったのではないか…と不思議に惹きつけられる。 そういう謎解きの要素、ヒロインは何故生家を追われ、その母はこれ程までに冷酷でいられるのか、過去に一体何があったのか、そしていまも何か悪いことが進行し続けているのか、この家の秘密を覗きたくなる…そういう引きの強い導入部。 ヒロインは都で孤立無縁かというとそうではなく、イマジナリーフレンドかというくらい彼女に寄り添い護ってくれる女性の登場人物がいて、その存在が目新しく感じられた。どう見ても何かにつけて助けてくれる婿殿は彼女に好意を向けているようなのに頼ろうとせず、疑似姉妹の女性同士の絆の強さが先に描かれるところは物語として好感を持てる。17歳のヒロインの成長譚として、はなから男性に頼るより家族との縁が薄いという境遇の似た同性との絆の深さを描いていくことが物語の方向性として信頼できる気がするからだ。
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