名無しののんべぇ

ガリレオ(第1シーズン)の名無しののんべぇのレビュー・感想・評価

ガリレオ(第1シーズン)(2007年製作のドラマ)
4.1
自分の中でサスペンスの代表作。

論理的な物理学者と非論理的な刑事の対比とお互いが影響を受け合って回を重ねるごとに微妙に変化していく様子が堪らなく好きだった。
特に各回のラストシーンではよく湯川が論理や学問と結びつかない人間らしい言動をとって幕を閉じる。それも内海に影響された結果だったり、時には内海に対して湯川の人間的な優しさを与えたりすることもあり、そのギャップにやられる。

毎回のルーティーンがある作品もこの作品の印象が強い。
地面や壁に方程式を書くシーン、その時に流れるBGM、「実に面白い」「さっぱり分からない」などの常套句、当時は毎回決まったことをすることに退屈を感じてしまうのではないかという懸念もあったが、この作品がその考えを変えてくれた。
お決まりの台詞やBGMが流れると思った以上に格好良いし、気持ちが良い。

特に最終回はサスペンス作品の中でも屈指の傑作だと思っていて、今でも鮮明に思い出せる。
王道だが爆弾処理でヒロインを助ける展開だけでも興奮するのに、さらに今まで積み重ねてきた湯川の論理的な解決方法、そして極め付けに最後の最後で内海の論理もクソもない人間的な一言で事件が無事収束するという。

最初に犯人のヒントを与えるサスペンス作品において、ここまで徹底して科学的アプローチで事件を紐解いていく作品は斬新で最高。