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私が一番きれいだったときのclydebarrowのレビュー・感想・評価

私が一番きれいだったとき(2012年製作のドラマ)
3.5
コンパクトだけれど、大人のファンタジーとしてステキなドラマだった。まあ、ドラマはおおよそ全てファンタジーだけどね。
「最後の恋」というフレーズに弱い年頃なので(笑)、このスコア。

それにしても、10年以上前の作品だとは言え、病状について本人ではなく夫だけに説明するという事が普通に罷り通る設定に呆れた。東アジア独特の儒教的女性蔑視?
優しく見えて、実は、彼女の意思を無視して彼女の生命と人生をコントロールしようとする夫の振る舞いもまた、そういう枠組みの中にある。

彼女にとって、年下の彼の存在は、ファンタジーであるとともに、本当の自分を見つめ直すカギであり、生きる希望である。と同時に、死ぬ理由でもある。

「”私がいちばん美しかった時”を覚えていてほしい」。それは「せめてあなたの記憶の中では美しく死にたい」ということか。
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