きつつき

つばさのきつつきのネタバレレビュー・内容・結末

つばさ(2009年製作のドラマ)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

めっちゃくちゃな朝ドラ
ヒロインの母親がとにかく強烈だけど、それに隠れてるだけでヒロインもなかなかヤバい、というか川越大丈夫?と言いたいくらい登場人物全員がぶっ飛んでる
意味不明な展開も今なら炎上間違いなしエピソードもたくさん
サンバが急に出てくるのもよくわからんと思ってたら、一応意味があったのも馬鹿馬鹿しさに拍車をかけてる


…とここまで酷いことしか書いてないのに、中盤からのめり込むように見て、終盤は自分でもわけわかんないくらいずっと泣いてた
全話見終わったあと、多部ちゃんが変顔してる全員集合ポスターに映る一人一人が愛おしくて仕方なかった笑

理由はおそらく、時折寒いコントを交えながらも、登場人物たち一人一人のトラウマを全く誤魔化さずに描いたことと、ちゃんとそのあとの救いも忘れなかったこと
最初に書いた内容と矛盾してるように見えて、矛盾してないのがまた評価のしづらさに繋がっているのだが

母親に捨てられたトラウマから人が離れることを極端に怖がって病的なお節介になってしまった「二十歳のおかん」
最終的に離れていても家族でいられることに気づいた彼女が、ぽてとのメンバーや家族に「つばさ」を授けて背中を押す展開は見事だった

最終週の結婚式の多幸感は本当素晴らしくて、演者がノリノリなのも伝わってきたし、しっかり積み重ねがあった証拠だと思う
その後のラジオの男との別れにまた涙

再放送される可能性は限りなくゼロに近いし、再放送されたとしても評価はされないと思うけど、宝物の朝ドラになったのは確か