このレビューはネタバレを含みます
1996年に壱岐から長崎へ向かう途中で行方不明となった東洋航空402便が、ある教授が唱えていたとおり10年後の2006年に長崎空港へ着陸した。乗客は10年前と変わらない姿で。
遺族担当だった黛ヤス子は10年の間に状況が変わってしまい、行き先のなくなった乗客の世話をしていたが、実は彼女の恋人と友人も乗員だった。学説どおりなら10日間で消えてしまう彼らとの短い交流を描いたドラマ。
ニートの弟・武田真治がすごく良い。どちらかというと好き程度だったけどこの作品の彼は最高。残された人の10年と時間に置き去りにされた人々の10年がゆっくりうまっていく感じがそれぞれせつなく面白い。