けー

ドクター・フー シーズン4のけーのネタバレレビュー・内容・結末

ドクター・フー シーズン4(2012年製作のドラマ)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

ドナとドクター、最強に面白い2人の旅を見るのはとても楽しくて。どんなに苦しい状況でもドメスティックにもってきてくれるドナの存在は10のちょいとドラマティックすぎるモードをいい具合に霧散させてくれるのでドクターの精神衛生上もとても良いよなぁと思っていたのだけれど面白おかしかったコンビにも別れの時が。

記憶を失おうがドナは相変わらずドナなので。
「あの瞬間宇宙で1番重要な女性だった」っていうドクターの言葉にシルビアが憤慨したのがカッコよかった!

とはいえ懐かしい顔にいっぱい再会した後にくるお一人モードは余計に孤独感増すわな〜としんみり。

考えてみれば母星が戦争で吹き飛んだということはドクターって難民なんだな。居場所がないの辛い。



以下スペシャルの感想


Doctor Who - the Next Doctor
未来の自分と遭遇したのかと思いきや....。ドクターの辛い気持ちや孤独を察してくれてほんの少しでも和らげてくれるような出会いで本当によかったなと。サイバー•キングとの闘い、容赦がなくなってきているドクターが垣間見えてちょっと辛い。(ドナが止めて思いとどまった時のドクターが映ったのもその暗示だったりするのかしら。もうドクターの暴走を止めてくれる旅友はいない...みたいな)


Doctor Who - planet of the dead
もしもドクターが自分に終わりの時間が近づいてると感じていなかったとしたらクリスティーナと一緒に旅した可能性もあったのかな?それともどのみちドナやローズとのことでもうこりごりって感じだったのかな。10とクリスティーナいいコンビだったのに残念。あとマルコムもよかった!


Doctor Who - The Waters of Mars

10がアデレイドに未来の話をしていなければアデレイドたちは普通に感謝してそれぞれに暮らしてたんじゃなかろうか。10が介入した時点で未来不明瞭になったはず....
しかし10もなんであんなにキレたのか。
「うわーおれもうすぐ死ぬんかー」の恐怖感かつ「ノックが4回聴こえたら」って聞かされたから余計にピリピリしてたんだろうな。意識せんとこーとか思ってもしてしまうだろうし。
とすればウードかよ。なんで10にそんなん知らせてん。

死の宣告を受けたドクターがどう生きるか的な話だったんだろうか。でもあそこで背を向けたらドクターじゃない感じするな。そもそもあんたさんざん掟やぶってきたやん....。「助けて」とも言われてたし、よくがんばったし、何をそんなに10を狂わせたんだろうかと不思議になった。旅友がいれば「よくやったー!ドクター最高!」って言ってもらえるのに誰もいないからか??? あれかな。タイムウォーでガリフレイを自分がぶっ壊したという罪悪感がMAXに達してたんかな。「おれがルールやぶったからって誰も罰しにくるやつおらんねん。おれが皆殺しにしたったからな!は!」.....な壊れ方やったんか?


Doctor Who The End of time pt1

サクソン信者が儀式を行ったおかげで蘇ったマスター。しかし儀式を途中で妨害されたため不完全な蘇りとなり頭の中のドラム音と音常時異様な空腹苛まれる。

あらためてみるとこれもドクターの”ちゃんと確認した?“案件だったんですね。切り落とされた手どころか指輪についていたなんだろうなんかでも甦れちゃうタイムロード恐ろしすぎる。地球人全員マスターってやっぱり凄まじい。全員能力スキルが一緒ならタイムウォーも楽勝そうな...(全員全力逃げちゃうかな)

DWS “The End of Time pt2”
シムマス大活躍回。先日RTDとモファとチブナル三御大が自分たちにとってニューフーはFanficと言っていたことから考えるとやはり3rdの時に未完となってしまったマスドク友情ストーリーに自分なりの結論を作ってみたかったのかなと感じた。3rd時代マスターは本当にしょっちゅう「一緒に地球(宇宙)支配やろーぜ!」と誘っていてジョーにも指摘されていたけれど「そうしよう」と言ってから裏切るパターンを繰り返していたのはドクターの方なので。マスターがこじらせたのは間違いなくドクターのせいだろうなぁと思うし。といって別にドクターに責任があるわけではないけどでもマスターを制御できる存在があるとしたらドクターだけっていうのもなんというかドクターにとって避けがたい事実でもある気がするので。頭がめっちゃくちゃ良すぎる人はいい事だろうが悪い事だろうがとんでもなくソフィスケートな仕様で思いつけちゃうだろうから。

それまでは叱ってくれたりたしなめてくれるような大人(?)タイムロードが存在したのがルールも何もない状態に自分が置かれていることに気がついたドクターが自分の中の衝動を今の自分では抑えられないことをしっかりと自覚したためドクターというか10はリジェネすることを選んだんだろうなと思う。いろんなことができる能力が自分には備わっている。それを止めるものもいない。全てはなんだって自分の思い通りにできる。ウィルフレッドを犠牲にしてまでもそうしたいと一瞬でも思った自分を許さなかったからこそドクターは私たちの大好きなドクターだしその決断の強さ尊さにうちのめされるのかなと。執着はものごとを歪める原因になりやすい。ウィルフレッドのノックをきいて一瞬でも迷いがでたことでドクターは自分の中に執着に気がついただろうし、このままでは自分が一番忌み嫌ってきたモノになりさがってしまう。未来に向かって自分を手放す。ウィルフレッドを救い自分の死を確定させたからこそドクターは「I don’t want to go」と自分の執着を素直に口に出せたのかなとも思った。権力とかではなく10としての生が楽しかったから名残も惜しくなる。もっとみんなと一緒に過ごしたかったとかみんな自分がいなくてもこれから大丈夫だろうかという心配や不安や。(なんか12のDoctor, I let you go心境になってきてしまった?

泣いて怒って笑って感情の激しい、情のとっても深いドクターだったから。というところで。

とTV版だけならいい具合なんだけどBigFinishや小説ではリジェネした途端それまでの自分とは違ったエシックをもったり、リジェネと共に肉体と共に理性も維持できなってくるなんてバージョンも描かれていたりしたので、実はドクターは別の世界の存在でその能力を研究して生まれたのがタイムロードですねん的展開もそんなに流れとしては驚かないというか。でもあまりダークになりすぎるのもDoctor Whoには似合わない気がするし。Doctor Whoらしさってなんだろうって考えだしたら止まらなくなるしフーヴィアンの数だけ答えがあるんだろうなぁなどなど。

子供時代にいつかDoctor Whoをつくりたいと夢見た大人たちが夢をかなえてはてさてこれからどうしようかなーっていうそういう思いもあっての“I don’t want to go”だったのかもしれないけれど(あれはRTDの思いだったと思うと当時のテナントさんもインタビューで言ってたし。まぁ自分もそうだったろうけてど前に進まないワケにはいかないもんね。まさか60周年でreunionするとは当時知る由もないだろうし)

どえりゃー長くなっちゃった。
けー

けー