まふ

水曜日の情事のまふのレビュー・感想・評価

水曜日の情事(2001年製作のドラマ)
3.9
タイトルがタイトルなので、THE不倫ドラマのイメージでなんとなく観始めたものの…えっ、これサスペンス?いや、ホラー?という程に緊張するシーンが多く、最終回まで一気に観てしまった。
主人公の詠一郎と妻のあいは何もかもお洒落(自宅までお洒落)でどこからどう見ても幸せな夫婦。その二人の前にあいの友人である操が登場し…と、この説明だとありがちな不倫ドラマだと思う。が、操はもちろん主人公の妻のあいさえも何か深い秘密を抱えているようで、見ているこちらは不倫のハラハラ感以上に、この二人の何とも言えない不気味さと常に漂う妙な雰囲気に、自分もその場にいるかのように思わず緊張してしまう。何が起ころうと常に親友と言い続ける二人。そして徐々に、このドラマの肝は不倫ではなく、あいと操、詠一郎と作家の前園それぞれの関係性なのだと気付かされる。終わり方も、スッキリしたかと思いきやモヤモヤも残してくれる終わり方で個人的に満足。
ちなみに脚本を手掛けた野沢尚さんはブラックユーモアとして笑いながら書いていたそうです。
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