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ハウス・オブ・カード 野望の階段 シーズン 1の鑑賞者のネタバレレビュー・内容・結末

4.2

このレビューはネタバレを含みます

新内閣編成にあたり国務長官に指名されるはずが、その約束を反故にされた主人公は、ホワイトハウス入りを果たすために策略を巡らす。

政治ドラマが観たくなったってのと、ちょいと前にフィンチャー作品をローラーしたってのもあって、手を出してみた。
フィンチャーらしい重厚感。下手な面白さに走らない感じね。で、その安定した地盤の上で挑戦的なこともしてて。主人公が第四の壁を超えてくるのには驚いた。
第四の壁を超えるといえば、まず戯曲が思い浮かぶわけですが、案の定、調べてみると「リチャード3世」を意識してるそうな。
そこで気づいたことがありまして。政治をドラマにするってのは、「政治=play(劇・演戯・遊び)」の等式を成り立たせることなんではないかと。複雑な力関係の中で自身の目的を遂行するゲーム。俗に言いますよね。ストラテジーゲームって。政治ドラマって単なるフィクションには見えないんですよね。実際の政治もこんなもんやろと。要するに、政治ドラマを作ること自体が既に特定の政治観にコミットしているのではないか、ということです。
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