このレビューはネタバレを含みます
オムニバス作品だから、気になった作品から観れるのがありがたい。雰囲気としては、豪華海外版『世にも奇妙な物語』といった風はあるが、薄気味の悪い展開がなく、後味が悪くなりすぎない点もいい。
“待つ男”のエンドには、ちょーっと待ってくれ!! という気持ちにもなったが、SNS社会を通じた人間の皮肉が前提としてあるから、あの展開が効果的だということは理解できる。
現場警察の捜査など蚊帳の外で次々と明らかになる情報。前半に間の抜けたコミカルさが多かったからこそ、理由が明らかになった後の痛みが倍増する。
罪悪感に押し潰され、やぶれかぶれになった男の悲哀のようなものが滲み出るアンドリュー・スコットの演技が相変わらずすごくて胸が痛んだ。大きな事件を起こして広く情報が広まっても、遺書を書いて一人命を断つのと変わらない程度の感慨しか人に与えない皮肉。
自ら行動を起こして言葉を伝えてくれようとする社長が好きだった。
“アシュリー・トゥー”のアイドル歌手、どっかで見た覚えが……? と思っていたらマイリー・サイラスで懐かしくなる。学生時代『ハンナ・モンタナ』とか見てたなあ。
乗っ取って成り代わる系の話かと思って身構えていたら、予想外に爽快な展開で、これは嬉しい裏切りだった。
ヘビーな音楽で自分らしさを歌うエンドにスカッとする。
“ストライキング・ヴァイパース”がなければもっと評価は高かったなあ、と思うが、これはもうシーズンより単体の作品を覚えておくべきだろう。
珍しく最新シーズンから見始めたので、徐々に他シーズンも追っていこうと思います。