のりまき

名探偵ポワロ シーズン1ののりまきのレビュー・感想・評価

名探偵ポワロ シーズン1(1989年製作のドラマ)
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みんな若い。ポワロの演技がやや大袈裟で、発声が違う。哀しみは感じず、キュートでファニー。ヘイスティングス、ミス・レモンとの掛け合いも楽しい。光は柔らかく、美術が丁寧。小品ながら謎解きも楽し。

『コックを捜せ』『ミューズ街の殺人』裏話を色々仕入れてディテールを楽しむ。細身のスーシェが小太りになるためにパッドを付けていること、フレイザーが長髪のロッカーだったこと、ジャップ警部のオフィスは決まった場所を押さえられず扇風機だけが同じ物であること。楽しい。ストーリーも小手調べながら軽妙でテンポよく、人の心の機敏によるもので、クリスティ財団お墨付きの安定感。

『24羽の黒つぐみ』マザーグースのもじり。遺産相続の絡んだ事件でポワロの観察眼が冴える。クリケットに夢中で気もそぞろなヘイスティグスとそれを揶揄するポワロ。レストランが重要な舞台となり、ラストもそこ。ポワロが周囲の人間に愛されているのがわかる微笑ましい幕切れ。

『砂に書かれた三角形』これまたロマンを感じるタイトル。あとに続く異国物に先駆ける作品。ロードス島でバカンスを楽しむ英国人たちに起こる悲劇。スーシェがまだスリムで着膨れているが、バカンスらしい淡いシルバーグレーやベージュのスーツに赤いバラの蕾を差しているのが素敵。マダムたちの羽目を外したオシャレや大きな帽子も素敵。