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13の理由 シーズン1のyのレビュー・感想・評価

13の理由 シーズン1(2017年製作のドラマ)
4.8
観ながら本当に色々なことを考えた。
ハンナは私にとってはあまり共感できるキャラクターではなくて、だからこそ自分が人を傷付けている可能性についてすごく考えた。
これは人間の弱い部分に焦点を当てている話だと思う。
今まで色々な映画やドラマを観る中で、弱い人も生きていていいんだよ、そのままでも魅力的だよというメッセージを多く受け取ってきた。そういう物語ばかり選んできたのかもしれないし、それで救われてきた。
でも、弱さは人を傷付けるんだとこのドラマを観て思った。
テープに登場する人たちの多くは、ハンナを傷付けたかったのではなくて、自分を守ろうとした結果ハンナを傷付けることになってしまった。
ハンナはそういう人になれなかったんだと思う。
傷付いても人を信じることを諦めなかった。
純粋すぎて、繊細で、素直で、正義感が強くて、でも独りよがりなところもあって感情的
思いやりがあって賢いのに人の真意に鈍感な部分があって傷付きやすい。
そんなハンナのキャラクター造形がすごいと思った。

何をしたら誰が傷付くかなんてわからない。同じ出来事に対して何を感じるかは人それぞれ違う。
っていうことをクレイや他のみんなが少しずつ気付いていくところがとてもよかった。
だからどうすればよかったかなんてわからないし、自殺しなかったら気付かなかったのかと思うと本当に何をどうすれば防げたのか…まさにバタフライエフェクト。

ハンナに悪いところがないわけじゃないし、テープに出てこない生徒や先生、両親にも原因はあるし、テープに出てくる生徒にも色々な思いや事情があって、何が悪いとは決められないっていうのをちゃんと表現してくれるところがこのドラマの素晴らしいところ。

今のアメリカの高校生の生活や文化を垣間見るのも面白かった。バレンタインの相性テストとか倫理委員会とか。
あとファッションとヘアメイクがとてもしっくりきたのがかなりポイント高い。
学園ドラマで服装のセンスが微妙だと本当に興ざめしちゃうから。
このドラマではキャラクターに合ったリアルな服装でメイクも今の子が本当にしてそうな感じだなと思った。
実際にリアルかどうかは知らないけど。
ジェシカとアレックスが特におしゃれで見ていて楽しい。ジェシカはスカジャンが似合ってすごくかわいい。
ポーター先生のおしゃれだけど若干媚びてる感も良い。
ハンナの服装が微妙にださいのと、クレイが無難なファッションながらセンスは悪くない感じもとても良かった。

あと人種差別が全然出てこなくて、むしろ異人種間の夫婦やカップル、親友同士もたくさん出てきてあえての配慮かな。
今シーズン2の3話まで見てて、人種への言及が少しだけあったけど。
一方ジェンダーとLGBTQに関する問題はたくさん出てくる。

クレイにはいつもトニーをはじめ気にかけてくれる人がいるな。
トニーは良い死神みたい。
トニーにまだ謎が多い感じがして続きが気になる。
あとジャスティンの顔がかわいすぎるのと、クレイを見ているとジョセフ・ゴードン=レヴィットを思い出すのと、クレイのお父さんがイケメンすぎると思った。
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