Payge

オザークへようこそ: シーズン3のPaygeのレビュー・感想・評価

3.2
これまで大好きなキャラクターのひとりだったルースが、このシーズン3で話が進むに連れて、一気につまらなくなっていったのがショックだった。

彼女は自身の家庭環境が抱える問題と、自分の叶えたい目標との間で葛藤し、目の前の困難を自分自身の努力と決断によって乗り越える、そこから生まれる感情の中にこそ、ルースのキャラクターとしての魅力が詰まっていたのだと思う。

家庭の問題は解消され、お金も沢山持っていて、仕事でもそれなりの役職を任されて、何不自由なく新しい人生を手に入れた彼女の姿は、なにかが起こる度にビャービャーと泣き喚き、自分の思い通りにならないとすぐに拗ねるくせに、自分からは何も行動を起こせない、ただの愚図なガキでしかなかった。

マーティの相棒というにはあまりに役不足だし、シーズン2で頭角を現したウェンディ程の何か強みを持っているわけでもないし、ワイアット程の強い意志があるわけでもない。

挙句の果てには、もう疲れたから辞めると言って、一方的に立ち去る始末。

ベンとの恋愛も唐突で、関係の展開も急ごしらえ感が否めず、感情移入できなかった。

正直に言って、もう彼女の今後の展開に期待するような部分はほとんど残っていないし、なんとなく惰性で生かされてる感じがする。
次シーズンで死んだとしても不思議じゃない。

因みに、個人的にこの作品で好きになったキャラクターは軒並み死んでるんだけど、この「とりあえず主要人物以外は邪魔になったら全員殺せばいい」スタイルも、展開をありきたりなものにしていて、飽きてきた。

痴話喧嘩の仲裁役として登場したセラピストの老婆とかその最たる例で、ストーリーにほぼ関与しないキャラクターに多大な時間を割いて、登場した時点でいる意味がないと分かりきっていたのに、結局邪魔だから殺しとく展開に、なにを感じれば良いのだろうか。

陽気な一般人の老婆が派手なスポーツカーを運転してる姿が笑えるから…?
死んだバディの役割を担う存在が必要だったから…?
そのどちらであっても、自分からしたらハッキリと無駄であったと言い切れる。

これまで楽しく観ていただけに、シーズン3が退屈だったことは、とても悲しい。
Payge

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