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ゲーム・オブ・スローンズ 第三章:戦乱の嵐-前編-のTenKasSのレビュー・感想・評価

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2時間の映画で例えると漸く45分くらいに差し掛かったので、物語が本格的に動き出したところ。
このままズルズルとスタークとラニスターのいざこざが続くのは、みている側としても退屈なので、衝撃を受けるというよりも漸く話が動いたという今後への期待の方が大きかった。

壁の向こうの野人も蛮人ではなく文明人。
all men must die.
去勢とマチズモと戦。
など
人類史や現代におけるジェンダーや子を持つことへの価値観の揺らぎといった、現実世界からの引用と反映をファンタジーの中でやっていき、見事なストーリーにのせて観客の価値観を揺らがせる。かつてスターウォーズが、世の中の善と悪についての概念を提示した、成り上がりの市井の人たち(アナキンは奴隷、ルークは農民の出身)の神話だったように、GOTも新たな世界への価値観の提示と醸成をした意味で、神話となるのかもしれない。


いわゆるアクションのシーンが非常に抑制されているのは意図的だと感じているがどうなのだろう。
サーセイはレナ・ヘディが好演しているので腹立たしい雰囲気が出まくっている。しかし近親相姦という禁忌のもと生まれた残忍で最低な息子を王にして摂政太后を務めていた上に、ジェイミーがいないストレスもあってかほぼ常にワインを飲んでいる。多分ティリオン並みに飲んでいるのではないか。意外と可哀想な人だ。弟を愛したばっかりに…。

サンサとアリアが再会したら、アリアはサンサに激昂すると思う。
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