Mr.ビーンやジョニー・イングリッシュでは真顔で変なおじさんを演じているローワン・アトキンソンゆえに、深刻な表情を見ても体が勝手に「つぎ笑うところかな…」とソワソワしてしまうのが難儀だった(30分ほどで慣れた)。
それにしてもメグレ警視、仕事の鬼…。
特に1作目の作戦には強引なところもあるけれど、確実に冷静に真相とフェイクを選り分ける手腕が渋すぎる。耳触りの良い声も素敵。部下がどこか誇らしげに従うのも納得。
派手なアクションがあったり、トリックを鮮やかに暴く系のミステリではなく、人間の心理と行動を地道に想像し、検証し、一歩ずつ真相に近づいていくタイプのドラマ。渋い…役者に技量が無ければ持たない作品だと思う。
交わす言葉はそう多くはなくても、奥様の存在と夫婦の絆に心安らぐ。