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YOU ー君がすべてー シーズン2のadlのネタバレレビュー・内容・結末

YOU ー君がすべてー シーズン2(2019年製作のドラマ)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

自分のことしか信じられなくなってしまった悲しい人間のお話だった。愛している人のことさえも信じることができない。サイコパス系の話をあまり見たことがないけど、これがサイコパスなのか…サイコパスってなんだろう…って感じだった。

あまり見入るようなドラマではなかったけど、2-9のラストからストーリーが濃く進む。

シーズン1からしっかり見てると、「あー、このまた人殺すんだろうな」って思ってくる。そしてシーズン1で愛していた人を殺したから、シーズン2では愛した人に殺されるんだろうなと予想。まさかの展開は感じられなかったが、結果愛した相手がサイコパスだった。

だが、サイコパスな彼は自分の異常な部分を常に正当化する。それは小さい頃の出来事が影響している。親は宗教と同じだから殺人でさえも正当化してしまう思考を持ってしまっていた。そしてそれは自分のことは鏡を見ても把握したり理解することはできなかった。自分と同じ行為をする誰かを見ることによって初めて自分を客観視できた。

サイコパスとは、「感情の一部が欠如している」という点において特筆される精神病質者のこと。 自分以外の人間に対する「愛情」「思いやり」などの感情が著しく欠けており、そのためにきわめて自己中心的に振る舞う傾向にある。

とはあるが、主人公たちには人間味を感じた。確かに自己中心的な理由で殺人してるんだけど…正当化している部分が私にも正として伝わってしまっているのかもしれないが、「愛する人を守るため」に人を殺すのは果てしてサイコパスなのか疑問に思った。

まあそれよりも私はこの作品で「自分のことしか見えていない状況」「自分の思いを相手に押し付ける行為」「相手にこうあって欲しいと思うこと」など、愛しているから好きだからと言って相手に強要するのは大変身勝手な行為であるということを再確認した。この心理状態の時に「君のためを思って」したことは全て「自分のため」でしかなかった。結果何も見えていなかった。

最後に、人を殺してもいいとは言わないが、サイコパスでも家族を持って幸せになっていいと私は思う。せめて最後までラブを愛していたなら許せた。が、最後隣人さんを好きになるような展開になったのは本当に好みじゃない。それは許さん、という気持ち。
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