penguinwhipper

FOLLOWERSのpenguinwhipperのレビュー・感想・評価

FOLLOWERS(2020年製作のドラマ)
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蜷川実花監督作品ということ以外は前情報一切無しで鑑賞。途中で吐き気がするほど気持ち悪く感じる作品だった。途中で観るのをやめようかなって思ったほどだったけど最後までちゃんと観た。
なので、良いなと思ったところと、気持ち悪く感じたところを分けて書く。

《気持ち悪く感じた理由》
・自分の子供が欲しいから、の理由だけでいろんな人とセックスして精子をもらおうとするのはエゴそのものだと感じた。ここが一番吐き気を感じたところ。子供は親の飾りじゃないし自己満足のツールじゃないよって言いたくなった。愛情かける対象と自己満足の対象をごちゃまぜにしてるところがとても気持ち悪かった。
・何かにつけて自分の欲しいもの自分のやりたい事を優先するのに、いろんな理由をつけて自己防衛論をしてから台詞を作っていると感じたところ。
・いろいろ監督のオナニーだな…と思わせる台詞や設定が多くて、静観するにもこの脚本ちょっと本当にこれどうなのよ、って感じたところ。
「ノンフィクション蜷川実花」って感じ。
・なにかっていうと紗をかけすぎた画面。ギラギラしてて観づらかった。
・いかにも、な業界内でのネタ満載にして面白さを引き出そうとしてるのはわかるんだけど、どうがんばっても共感出来なかった。
・出てくる役者の台詞、棒読み台詞が多すぎて演技としていかがなものかと思われ。
・キャラクターが着る洋服がハイファッションなのはわかる。わかるんだけど、その色合わせはどうなの?っていう配色とレングス。衣装がもったいない。
・キャラクターとして登場するLGBTQの人達の人柄や立ち位置があまりに薄っぺらい。イメージだけでそういうキャラクターを作りすぎ。
・時代設定がここ数年を設定しているはずなんだけど、内容と雰囲気はバブル期直後ぐらいですか?っていう感覚でなんかズレてる。(きっと監督本人にはこれがリアルな日常なんだろうと思うけど)
・鑑賞後、ほかのレビューを見てダサいダサいと言われまくってる本作だけれど、自分も正直「これダサすぎじゃない?」と思った。どこがどうダサいのかは、上記に書いたものが主な理由。
・誰もこの脚本に意見しなかったの?ホントに?

《良いなと思ったところ》
・全編を通して、女として精神的に強くあること、自立する女である、っていうところを強く押し出しているところ。ここは筋が通ってた。
いろんな意見はあるだろうけど、自立して自分で獲得していく貪欲さをバシッと描いていた。
・画面いっぱいにあふれるわかりやすい蜷川実花カラー満載。
・夏木マリ演じるキャラクターはとても良いなって思った。夏木マリ自身の年齢だからなのか、夏木マリの演技力なのかは微妙なところだけど台詞に説得力があった。


お金をかけて作った割にとても薄っぺらい内容だったので残念。とりあえずタランティーノには謝ってほしい。
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