天下の超かぼちゃ王大将軍

全裸監督 シーズン2の天下の超かぼちゃ王大将軍のレビュー・感想・評価

全裸監督 シーズン2(2021年製作のドラマ)
3.8
「昔のリベラル映画のような」

あえて歪んだ表現をすると、終わり方が、なんかそんな感じかな。
シーズン1が時代考証的な側面と、ウシジマくん的なアングラな世界を覗き見るといった、リアルさがあったのに対して、
シーズン2の畳み方は、なんかナルシズムに満ちたファンタジー的。

なんやろね、難しいんやけど、右的な映画の場合、多分、現実に直面し、折り合いがつかず、世を憂いて破滅的に負わる。
左的な映画の場合、現実に直面した後、挫折し、悪いのは世間で、自分たちの想いは美しく正しいってのを秘めながら、現実との折り合いに目を背けて、けど現実に結果生きてるやん、みたいな。

なんやろ、リアル、であれば、終わりはもっと、バッドエンドでも良かったのかなと思う。
実際がどうだったか、によるんやろけど、下を見ろ、俺がいるって言われるほど、下として描かれてないと言うかね。

まぁそれが西村とおる像なのかもしれないが、
個人的には、リアル寄りだった全体の流れから、目が覚めてしまったラストだった。

シーズン1は成り上がり、シーズン2は没落で、
まぁ元々、成り上がりストーリーの方が楽しいってのはある。

キャラも含めて、入ってくる情報が何もかも新しいからね。
そいう意味では、シーズン2は個人的には尻すぼむってのは必然なんかもしれん。

正直、没落をテーマで、堕ちていく人間の周りの人間たちの模様って考えると、正直ちょっと物足りないんよね。

なんやかんや、いい人多いと言うか。

もっとドロドロと、嫌な気持ちになるくらいの露骨な人間模様を期待してた分、あぁ、もう終わるの?って感じで終わった。

衛星買ってからも展開早かったしね。
もう少しだけ話数あっても良かったのかもね。

まぁトータル見たら面白かったし、心がモヤっとしたのはほんとラストのラストだけやし、全体的には面白いドラマシリーズでした。