ほわいと

マンダロリアンのほわいとのレビュー・感想・評価

マンダロリアン(2019年製作のドラマ)
4.7
「スター・ウォーズ」について話すのは好きだし、いくらでも話してられるんだけど、「スター・ウォーズ」が「面白いか?」と聞かれると、即答は出来ないし、むしろ「つまらない」と答えてしまうかもしれない。

特にシリーズの核である旧三部作(EP4〜6)をシリーズ未見の人に勧める際に少し躊躇する。
(ついついEP1から勧めていたりしませんか?)

何度も繰り返し見ているはずなのに、未見の人に面白く思ってもらえないんではないかという懸念があり、面白さに自信が持てない。これは自分の中にもある。

しかも、面白いと思っていた『ファントム・メナス』や『ジェダイの帰還』に対し、ネット上で失敗作という見方が溢れていることを知った時にはいよいよ訳が分からなくなってきた。

何がこのシリーズの面白さなのか?それがよく分からなくなってくるんだけども、「武器が好き!」「ビークルが好き!」「音が好き!」という気持ちは確固たるもので、個人的には映画史上最も、世界観を構成する要素に魅力があるのが「スター・ウォーズ」だと思っている。

ということで、「スター・ウォーズは面白いか?」という問いに対してYESでもNOでもなく、単純には答えられず、考え込むようになってしまった。

しかし!このドラマシリーズは、何の躊躇いもなく、「面白い」と素直に言える「スター・ウォーズ」である!
(だだしシリーズを見ていることは前提条件)


「マンダロリアン」には前述した「世界観を構成する要素」が凝縮されまくっており、それこそが「スター・ウォーズ」の面白い部分であると、面白いと感じられる部分であると再認識させられた。その要素の凝縮の仕方もえげつない。

「ここまで面白いと思えるスター・ウォーズがあって良いのか?」と思えるくらいに面白いし、「スター・ウォーズはここまで面白かったのか!」と思えるくらいに面白い。

とにかく「スター・ウォーズ」のポテンシャルが最大限まで引き出されている。

しかも、「ライトセイバー」を使用したバトルシーン抜きで面白いのがまた凄い。

スピンオフ、ドラマシリーズの面から見てもあるべき姿を提示していると思う。

『最後のジェダイ』『ハン・ソロ』『スカイウォーカーの夜明け』で完全に叩きのめされ、「もうスター・ウォーズなんてどうでもいい」という気持ちになり、調子が良過ぎるマーベル作品に持っていかれていた自分を「スター・ウォーズ」の世界に一気に引き戻した上に、その世界にどっぷり浸からせた。

そして、これまで手を出していなかった、むしろ悪いイメージがあった「クローン・ウォーズ」シリーズを見るまでになった。

ありがとう。ジョン・ファブロー。
ありがとう。デイヴ・フィローニ。
ありがとう。ジョージ・ルーカス。

あっ、キャスリーン・ケネディさんいたんですか?

ほわいとさんの鑑賞したドラマ