弁護士のシロさんと美容師のケンジが、時に喧嘩しながらも豊かでやさしい食卓を囲む日々。
お気に入りは風邪を引いて寝込むシロさんをケンジがせっせとお世話する7話。しっかり者のシロさんに尽くせる数少ない好機とルンルンしながらキッチンに立つケンジはもう、ながら見なんてできないほどの、どうにもこうにもたまらない愛おしさだった。だし巻き玉子が難しくて、ちょっと泣きながら「負けないっ」とつぶやくところなんてもう。ほんとうになんて可愛い人なんだろう。
シロさんもスンッとしているように見えてケンジへの愛はかなりヘビー。
結局、「料理を作ることは愛すること、食べることは愛されること」。ひとりでいたころは適当なご飯で済ませてきていたような人間に、品数の多い、栄養たっぷりのおいしいご飯を作ろうと思わせてしまう、その存在こそが最強なのだ。