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まぶしくて ―私たちの輝く時間―のxazsaのレビュー・感想・評価

3.8
胸が締め付けられるような切なさ。でも不思議と最後は希望が持てるドラマでした。

評価が非常に難しいドラマです。
正直、全12話中10話まで、韓国ドラマ特有の悪ノリと、ハン・ジミンの痛々しい演技に、何度も観るのが挫けそうになるくらいしんどかったです。前半だけで言えばスコアは2.5点くらいでした。
ナム・ジュヒョクの役が前半と中盤で全然キャラクターが変わってしまってるし、お父さんお母さんもずっと奥歯に物が挟まったような感じで、肝心なことを何も言わないし。(それらが伏線になってるわけですが、分かりづらい)
ただただ兄貴の場面だけが心の癒しでした。相手役のキム・ガウンも可愛かったし。彼女を知れただけでこのドラマを観た価値があったと、途中までは思ってたくらいでした。

それが全て引っくり返される残り2話の衝撃。
今までとは全く違う物語が紡がれます。
いきなり過ぎる展開に戸惑うけど、でもその力業でここまで感情がぐちゃぐちゃに動かされる韓国ドラマの凄さ。最後はボロボロ泣いてしまいました。子供のために雪かきをし続けてるんだけど、子供はそれに気付いてない。でも気付いてもらわなくてもいいという潔さ。転んで怪我をしなかったことが嬉しいという親の愛。こんなの泣くに決まってるじゃないか。

主演のキム・ヘジャの圧倒的演技力。彼女だからこそ、この奇想天外なドラマは地に足のついたリアルなドラマになったと思います。
もちろん彼女以外の俳優さんたちも素晴らしかった。ハン・ジミンも最後切なかったけど、それ以上にお母さん役のイ・ジョンウンがコミカルと哀しさと強さを併せ持った演技で、個人的に最優秀助演賞を上げたいくらい良かったです。

平凡な一日でも、それは眩しいほどに価値がある。みんな楽しく生きる資格がある。沁みるなあ。。。
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