ジャロピー

ツイン・ピークス:リミテッド・イベント・シリーズのジャロピーのネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

「25年後に会いましょう」との言葉通り、ほぼ25年ぶりの続編。
善と悪、天使と悪魔の対比がクーパーを通じて展開する。
天使クーパーはドストエフスキーの「白痴」の主人公のように、どこまでも純粋で善良であるがゆえに俗世間との意思疎通を失うが、それでも周囲を幸福に包んでいく。
悪魔クーパーは自身の欲望のためには手段を選ばない、一匹狼の純粋な悪として描かれる。
中盤のキラーボブとローラの誕生物語はおそらく今シーズンのクライマックスだろう。17話のB級映画のような決着は賛否が別れると思うが、このエピソードはツイン・ピークスファン、リンチファンなら見逃せない。

25歳年をとったオリジナルキャストも多数登場する。ただし、保安官事務所の人々以外はそれぞれの後日談的な登場で、本筋とはあまり絡まない。とくにオードリーは悲劇的だ。

全18話もあるが、全体的に繰り返しのシーンや動きのない長いシーン、長い沈黙のシーンが多く、それらを半分の時間にしただけで9話くらいにまとめられそうだ。中年男女の長い長いベッドシーンはさすがに…。ナオミワッツはとてもキレイなんだけど、ローラダーンは…。

いわゆるクリフハンガーのようなラストなので、続編はあるのだろうか?
丸太おばさん、アルバート、ノーマが、この作品直後に亡くなっている。
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