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グランメゾン東京のAPOのレビュー・感想・評価

グランメゾン東京(2019年製作のドラマ)
4.5
【記録】

第3話
ジビエ料理コンテストに参加する事になるグランメゾン東京。しかしライバル店gakuのオーナー江藤の根回しにより有名な猟師や卸売業者の良いジビエ食材は手に入らない。ジビエ界のトップと言われているミネギシに食材を分けてもらえないかと頼みに行くが、頑固でプライドが高い峰岸は即NOを言い渡す。その際尾花と倫子が食べたジビエは間違いなくトップの味であり、天を見上げる尾花。その後悩みに悩み、鹿ロースではなくモモの奥の方の筋の無い部分を使いじっくり低温調理し旨味を閉じ込め、コンソメと鹿の血を融合させ作り上げた自信のロティをコンテストに出す。が、結果はgakuの優勝。gakuのオーナーシェフ丹後は裏でオーナー江藤の姑息な手を出していた真実を知り、悔しがる。結果的に優勝は出来なかったグランメゾン東京だが、お店で出すコース料理のメニューが決まる。期限付きでメニュー開発の助っ人として雇われていた相沢も正規雇用として働く事になり、いよいよプレオープンの日が近い。

「頑固でプライドの高い職人には効果的でしょ。」by 尾花
「なるべくおいしく食べるのが礼儀だ。俺たちは命をいただいているんだ、自分の都合だけで肉を欲しがるような奴に俺のジビエは譲れない。帰れ。」byミネギシ

「峰岸さんの料理を食べた時に改めて教えられたんです。生きとし生けるもの、頂いた命を余すことなく美味しく頂く。その為に料理人がいる。」by 尾花

祥平の心境の変化も見ていて面白い。
相沢も加わりますますこれから見ていて面白くなりそう。

第4話
いよいよプレオープンの日が迫って来ている中、フレンチコースの最後を締めるデザートのモンブラン作りで苦戦していた。そこで尾花一行は平子祥平の下で働くマツイモエというパティシエに目をつけ、モンブランを作ってもらうことに。見た目は斬新で引き付けられるが味はリキュール多めでコース料理にあったものではなかった。1週間後のプレオープン日までに尾花達が作るモンブランよりも良いものを作ると約束するモエを祥平は手伝い試行錯誤した結果、採用される。プレオープン当日ではまたまた江藤に障害をもたらされるがなんとか持ち堪え、良い評価を得るグランメゾン東京は好発進をきった。

パティシエのマツイモエは最終的に出来上がったモンブランを皆に評価されるが、殆ど祥平により作られたもので自身が作ったのはレイアウトの見た目だけだと、どこか浮かない表情で悔しさがこみ上げてきた。若手の頃から評価されてきて浮かれていた自分を見つめ直しグランメゾン東京で本格的に働かせて下さいと涙ながらに頭を下げるシーンは良かった。祥平も加わる日が近いのではないか。

第5話
プレオープンを無事終えて好発進を切ったかに思えたグランメゾン東京であったが、冨永愛演じる世界的料理評論家の書いた記事に、尾花シェフという3年前にアレルギー食材混入事件を起こした料理人が働いている事の記載がありその影響によりオープンからの予約キャンセルが相次いで発生した。店はガラガラで、食材がどんどん賄い行きの冷凍庫に溜まってゆく。この逆境をなんとかしようと、尾花の案でフードフェスに出店する事に決める。
「客が来ないなら、自分達から売りに行けばいい。」by 尾花
今回もお決まりの江藤のネチネチ裏回しにより邪魔をされる事にはなるが、ジビエカレーや餃子にデザートなど昼時は様々なフレンチのアレンジ料理を皆様に届けた。
第5話の主役は平子祥平だろう。実はアレルギー食材混入事件は祥平のミスが原因であった。リスペクトも勿論あり、相当お世話になった尾花がグランメゾン東京を創めるまで困難に幾度のなくぶつかってきたが、裏で祥平の助けにより乗り越えられた壁もいくつかあったのだ。祥平がケジメとしてフレンチ料理の世界から去ると打ち明ける。

まだフランスの店で料理を出していた頃、二つ星止まりと言う結果が出た際に悔しがる尾花を勇気付けたのが、祥平が作った賄い料理であった。悔しがる尾花が祥平の賄いを口にして涙する。悔しくてもあるだろうが、きっと美味しくて勇気が貰えて張り詰めたものが切れて泣いたのだろう。
終盤で尾花が祥平に伝える言葉が良かった。尾花は祥平が昔作った同じ賄いを作り、祥平に食べさせた、少しアレンジを加えて。祥平がそれを食べて泣きそうになりながら自分のミスで事件が起こってしまったと口にしようとするが、尾花は言わせなかった。
「あの時お前が作ってくれた賄いに俺は勇気を貰えた。元気付けられた。料理で人を幸せに出来る事は誰にでも出来ることではない。これはお前の才能だ。だから、フレンチ辞めんじゃねーぞ。」by尾花
カッコ良すぎた。フレンチで明らかに才能のある祥平を辞めさせてしまうのは宝の持ち腐れになってしまう。フレンチの無限の可能性を信じている尾花だからこその行動と発言であった気がする。
店もフードフェスの評判により予約が埋まり出して一安心。最後の最後に、やられました。祥平はてっきりグランメゾン東京に加わりみんなで一緒にこれからも困難に立ち向かっていくのだと予想していましたが、外れました。なんと祥平がグランメゾン東京のライバル的存にあるGAKUで丹後シェフの下スーシェフとして働くことになったのだ。
更に面白くなってきそう。(11/22)
APO

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