ひば

ただひとつの愛のひばのレビュー・感想・評価

ただひとつの愛(2019年製作のドラマ)
4.5
最近は友達がいない女が流行なのか、一見普通でも友達いない人もいるし、性格がクソすぎて友達がいない人もいるし主人公は後者である。シンヘソン氏の目の動きわたしもドキドキしちゃうんだよな、一瞬泣きそうな顔するのにすぐキッとした目付きになるとことか、いいから黙ってみてろと近づけない女がすきなんだよ。背が高くてかっこいいし。シンプルにあと一歩のとこで折るを続ける人間とそうでなくとも機会を伺う人間しか周りにはいないから誰も信用の足元にも及ばないことはよくわかる。荒っぽすぎて物を投げ合って掴み合いをする男女が見れるし、対面では一通りキレたあと一人になると涙を流すとこが愛しい…怒りが己を歩かせるし活気になっていて怒りと共に苦楽を進むところに強い精神とポテンシャルを感じた。強い女だ。イヨンソ…すきだ…結局1人で乗り越えるしかない問題に対して、そんな彼女にずかずかもの言う秘書も不安に寄り添おうと朝までドアの側にいてくれる男も嬉しい存在だ。伝線してることを申告する男であり、普段は受動的なのに「やめたら?観客なら僕がいるし」って道を諦めるよう勧める斬新な天使でもあり、これは特に関係ないがostを歌う俳優でもあり、人間に近づくほど人間が常日頃疎ましく思う感情に近づき魅力が薄れるタイプだったが、目新しさが日々失せることこそ共に時間を重ねた者同士の営みとして落ち着くのでそういうものに沿っていると思う。料理駄目な人間が料理駄目な人間に助け船に入る新鮮なシーンがあって笑った。
バレエがテーマであるこの題材、彼女自体は血の滲む技術研磨一筋であるが、他の人間はそれだけでは勝てないので吐き癖からの拒食症という実態にも寄り添っている。また出産後無理に身体つくって泣きながら復帰した人もおり、子供を迎える時間申告をできるのもよい。表現者であると同時に労働者であるためストライキを起こすシーン(攻撃的抵抗ではなくその時間を慈善活動に費やすなど)も韓国背景特有の文化だなと思った。母親や生活苦や妊娠中の人もいるしそう簡単には戻ってこれない過酷な現場だからこそ搾取構造を温存するなと内側下側から外側上側に訴える、透明性を働きかけている弱き一人ひとりでありながら舞台には欠かせない結集の意味があった。バレエの表現わたしは震えるほどの怒りや憎しみ劣等感を表現したニナの方がすきだけど、イヨンソは悩み苦しみやっぱり捨てきれないみたいな感じが迫るとこあってそこもいいな。イヨンソのトラウマはガラスの破片とフラッシュライトと日の光をかけていて単体ではキラキラしているものを悪の複合体にした描写が良かった。バレエ題材で危惧していたこと、陰湿女バトルなんだけどそりゃ監督のお気に入りで本人も権力者かつ性格も悪かったら女の陰湿バトルになるわというかプライベートを持ち込む監督が大問題なのであってという上下関係の恋愛を押し付けられる抑圧から微妙に避けようとしてるイヨンソ可哀想だった。あの監督ちょっとおかしいわよ。ダンにしろ監督にしろイヨンソは初めは冷たすぎて今はバレエに夢中で誰かを愛する暇がない女なのがめちゃくちゃよい。どっちにも邪魔すんなと言えるの強い。ニナの家庭はわりと新しめな姉妹像あり家族でありながら家族枠に入れないイヨンソがあり、家族を最小単位として描くから全員が巻き込まれるの『ハウスオブグッチ』の惨状があって良かった。最後はロマンスより俳優の技術を見ろって感じ。愛するイジェヨン氏出てたけどまたそんな!やめてください!!
途中醜悪な日本人が出てくるのだけど、おっ変な日本語だ!「断られました」を「ことわれられました」になってて日本語って難しいんだなと思ったら日本語うめえなイヨンソ!!!シンヘソン氏多分日本人役の人より全然うまいな「ばか野郎太ももが何?手も握れない?この変態親父バレエとポルノの区別もできないのかよここはキャバクラじゃねえんだよお前わたしのこと踊れって行ったな?わかったよ!」が聞けます
「because of you」という曲が始まりからあまりにも衝撃良曲すぎて流れた途端にすべてどうでもよくなる良さげのシーン全部これでいいよ https://youtu.be/ODpZV5KK2Xk
ひば

ひば