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カーニバル・ロウ シーズン1のtjrのレビュー・感想・評価

カーニバル・ロウ シーズン1(2019年製作のドラマ)
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イケオジ全開のオーランド・ブルームと、妖精と言われても全く依存の無いカーラ・デルヴィーニュから成る新しいファンタジー。

入り口はマーダーミステリーだが、移民問題や過激な差別問題を盛り込んだ意欲作。
正直なところ後半になればなるほど面白くなっていった。

ゲーム・オブ・スローンズと比較されているようだが、全く別物だろう。
人間同士の権力争いにファンタジーが介入していたGOTに対し、CRでは種族・民族の生き方と誇りを守るための争いが主となる。
時代背景も、蝋燭灯りのみの中世を舞台にしたGOTに対し、CRはガス灯がメインで、電球の走りまで登場する近代が舞台。
だからこそ政治構造も入り組み、治安維持組織も複雑化している。

大きく3組のカップルが生まれるがそれぞれが全く異なる描かれ方をするのも興味深い。
1組は愚直に希望を求め、1組は希望を捨て新天地を目指し、1組は政治の中枢から改革を成そうとする。
乱れた貞操観念が人間関係を拗らせる面白さはGOT譲りか(というより時代劇の定番だろうか)。

次のシーズン2で打ち切られたとのことだが、Amazonオリジナルの弱点であるプロモーションの弱さが原因だと信じたい。
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