そうま

ファルコン&ウィンター・ソルジャーのそうまのレビュー・感想・評価

3.8
『キャプテンアメリカ』シリーズではアメリカの歴史やトランプ政権によって分断された社会などをメタファーとして作品内に取り入れることによって、MCUシリーズの中でも特に「アメリカ」を描こうとしてきたが、今作でも初っ端からカウンセリングを受けているバッキーに象徴されるように、キャプテンアメリカを失ったアメリカ、そしてサムとバッキーのセラピードラマであるとともに、黒人の超人兵士の「白人は黒人をキャプテンアメリカには選ばない。良識のある黒人ならキャプテンアメリカを引き受けない。」というセリフや、キャプテンアメリカの周囲にいた人たち、キャプテンアメリカになりたい人などの視点から描くことで、「キャプテンアメリカ」とはアメリカにとってどういう存在だったのか、アメリカとはどういう国なのか、ということを描いていた。

『ブラックパンサー』がアフリカ系アメリカ人をエンパワーメントしたように、今作はアフリカ系アメリカ人の視点に寄り添ったものになっていたと思う。
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