よーすけカサブランカス

ファルコン&ウィンター・ソルジャーのよーすけカサブランカスのレビュー・感想・評価

3.6
冒頭の空中戦で危うく心掴まれそうになったが、やはり初っ端がアクションのピークだった。
ただストーリーはかなり気合が入っていた。キャップ亡き後、アイコンを失った合衆国。これはジャスティスリーグとも通ずるテーマだが、これはそこに人種問題を乗っける。黒人のヒーローならすでにブラックパンサーがいたがあれはワカンダという外国で、合衆国で黒人があの盾を背負う意味合いはまた違う。その覚悟を持つためのドラマだった。個人的には超人血清の実験台にされた痛ましい過去を持つ元兵士には銅像が立ったぐらいでくらいで和解してほしくなかったが。
驚いたのは、2回目の指パッチン後の帰還者と残された者との間での断絶がテーマとして扱われたこと。正直その発想はなかった。だからジモも再登場するし、「お前はあれから一度でもソコヴィアに来たか?」という核心的な問いを投げる。行ってないんかい、とは思った。
映画では掬いきれなかったものを掬いとる、理想的なドラマだった。マーベルドラマの全部がこうならいいんですが。