なくに

チェルノブイリのなくにのレビュー・感想・評価

チェルノブイリ(2019年製作のドラマ)
4.3
普段ドラマのレビューは書かないのですが、これは傑作なのでぜひ観てほしいです!

1986年のチェルノブイリ原発事故のお話。人間ドラマの熱量が尋常じゃない。事故を抑えようと奔走する原発所員や事故は何故起きたのか真実を追求する人々、保身の為に事故を隠蔽しようとするお偉いさんや知らずのうちに被爆している近隣住民、それぞれにドラマがあって素晴らしい。
特に科学者ヴァレリーと政治家ボリスの凸凹主人公バディの関係性が良かった。ボリスなんて最初典型的なお役所仕事で嫌な奴だったのに、最終話でのベンチでの会話は涙なしでは見られない。尊すぎる。

大まかに真実の追求と事故を抑える&事後処理の2つの軸で話が展開されていきますが、チェルノブイリに関わった瞬間に、誰しもが遅かれ早かれ高濃度の放射線による死が約束されるので全員が全員覚悟の決まり方に説得力があって良かった。

台詞もドチャクソ格好良くて「諸君の人生で最も重要な90秒だ」とか(フル装備でもそれ以上チェルノブイリにいると放射線で死ぬ)、「許可を下さい......3人の命を奪う許可です」(色々あって原発所員を事故後の原発に送り込まなきゃだけど行ったら被爆して後に死ぬ、主人公が苦渋の決断で振り絞って言ったのにあっさり偉い人から許可が降りるのも残酷で良い)とか良いシーンで良い台詞が多い。

みんなチェルノブイリ観てくれ〜!
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