故ラチェットスタンク

ロキ シーズン2の故ラチェットスタンクのレビュー・感想・評価

ロキ シーズン2(2023年製作のドラマ)
3.8
『With Glorious Purpose Comes,Glorious Burden.(大いなる目的には、大いなる重荷が伴う。)』

 大体そういう話です。自分の起源に抗い続けるというか。一応マルチバースサーガ自体ここで終わってしまっても問題なさそうというか、踏ん切りを付けるのには相応しいオチなのでは、という感じもします。
 お話は進行がまどろっこしいしああいう一人相撲にするならそこまでの話なんだったのという感じだし電話のとこの伏線回収もなんじゃそりゃって感じですが、考え込まれて作られたものだというのはよく分かります。少なくともシーズン1よりはインプルーブメントのある作品だったかなあと。
 テーマ曲もキャッチーですね。あとはええっと、美術がイイです。めっちゃイイです。メビウスが夕日を浴びながら家を眺めてるシーンとかも痺れました。自分は大概ノスタルジー(…というか時間を進めたくない刹那)と情感を勝手に紐付けてしまうタイプだなあと何となく気付かされるここ最近。そういうものに何でもかんでも感じ入っていいのかと疑問も湧いたりします。でもやっぱり、眩い太陽が沈んでいく時の色とか空気って何だか良いんですよね。
"ぼくはもう少しだけ、ここにいたい。"