宣伝に騙されてはいけない。
どピンクのキラッキラブコメ風味な看板掲げてるけど、中身はけっこう本格的なヒューマンドラマだったりする。
テンポの良いウィットのきいた会話、ひねくれていてどこか愛おしい登場人物たちに乗せられて、ふと感じる人生の哀しさと楽しさがものすごーくうまく描かれている。惚れた腫れただけじゃない、ひとのきもちというものを、すごく感じられるドラマだった。
大豆田とわこ好きな人には絶対に刺さるはず。
30歳に入る前に感じていた青臭さとか、どうしようもなさみたいなのは未だ自分の中にあって、「ああ、これもう無くならないんだろうな。こいつと上手くやっていくしかないや」と諦めに似た感情があるけれど、ちょびっとだけ報われたり、素敵なことがあったりしながら何とか生きながらえている。そこを淡々と切り取りながらも、でもちゃんとクスッとできたり、キュンとしたり、泣けたりする、よくできたドラマだと思った。
良い意味で韓国ドラマっぽくない。たぶん大ヒットはしないだろうけど。
ちょっと人生に疲れたけど、かといって今の生活を変える勇気も度胸もない、そんな感じを何とか乗り越える時に、しみじみ見たいな。またひとつ、好きな作品ができた。
