ものすごい話だと思う。
たくさんの考えがぐるぐると頭を回る。
主人公マリーを指して「まだ14歳ぐらいじゃないの？」と刑事が話すシーンがあるが、彼女の人生の過酷さはその歳にしてマックスに不幸であるに違いなかった。
里親ってアメリカでもここまでしかうまくいかない場合があるのかと唖然とした。
また、いつもいつも一人で泣いていた彼女が、ある時から行動的になり、明らかに前向きになる。
それがあってよかった。
きっと彼女は彼女がいうほどには大丈夫じゃないかもしれない。
思考回路というものは、それこそそんなに簡単に変わるものではない。
ただ、経験的に生まれ変われたことが、後々の人生にきっと希望をもたらすに違いないと思う。
「どん底の人生だからこそ、人を信じるしかなかった。
少しでも希望を持っていたかった。」
わかるわかると何度もうなづくセリフが終盤多い。
１つ彼女は縛られていた縄を外すことができた。
息がしやすくなる思い、したのかな。
そして、失敗をした後の人間としてやるべきこととは何か。
それに対して許しとは何か。
まず日本ではこのような展開は期待できない。
性犯罪者が親であろうが罰せられない国である。
なんだか近くまで行ったはずだったのに、今や遠い星の話のようで、なんとも言えない。
だけど、ドラマとしては最後の爽快感がよかった。
