心に耐えがたい傷を負った女性たち。反応は人それぞれのように見えて、根っこにある恐怖と苦痛は同じなのがよくわかる。
動揺と、「思い出したくない」という防衛反応の中、何度も話しをさせられれば、内容が揺れることもあるだろう。それを汲み取ってもらえないどころか、虚偽告訴罪で訴えられるなんて――。マリーが殻に閉じこもっていく姿が、見ていてつらかった。
これが実話に基づいているとは考えたくもないけど、自分に起こらないとは限らない。恐ろしい世の中。
性格のまったく異なる二人の女性刑事が、ぶつかりながらも同じ意志と情熱で心を通わせていく過程。手がかりがほとんどない中、真実を探し続ける彼女たちのエネルギーに心を動かされた。