chan

アンビリーバブル たった1つの真実のchanのネタバレレビュー・内容・結末

4.1

このレビューはネタバレを含みます

誰かの個人的な欲望やいやらしい嗜好のために、たった一夜にして、数時間か数分かもしれない、それまで築き上げてきたもの全部なにもかもが簡単に崩れ落ちてしまう。傷は一生消えない。こわすぎると思った。他人事には思えなかった。自分だったらどうする、どうなるかなんて想像したくもない。

一方でわたしがマリーの友達だったなら、同じように彼女を嘘つきだと遠ざけてしまったかもしれない。うわべだけしか見ていなければ、見ようとしなければ、きっとそうなる。さらには裏切られた、なんて思ってしまうかもしれない。

捕まってもなお何を考えているかわからない、しれっとしていて後悔の念など微塵も感じられない犯人を見つめる。憎くて仕方ないはずなのに、なんだか寂しかった。それは虚無だったのかな

たとえ氷山の一角に過ぎなくても、どんなに微力だとしても
一生の傷を負い、また負うかもしれない彼女たち私たちのために全力でたたかい、心に寄り添うことのできる2人の女性刑事は、本当にカッコ良いしあるべき姿だった。彼女らの行動に被害者たちはどれだけ救われたか、傷は無くならないけれど、恐怖と隣り合わせの毎日から少しだけ、自分を取り戻せるかもしれない。そんな希望が感じられた。

市民を守るべき存在が、身近な存在を傷つけながら平気で職務にあたっていることも、それを知りながら黙認していることも、本当に滅茶苦茶で、そんなんだから誰のことも信じたり頼られなくなるのは当然だよ。。デュバルやラスムッセンのような人達が当たり前であるべきなのに。

さあ、考えるべきことがありすぎる。
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