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心の傷を癒すということのmtotoのネタバレレビュー・内容・結末

心の傷を癒すということ(2020年製作のドラマ)
3.1

このレビューはネタバレを含みます

良かった。
柄本佑にいま贔屓目持ってるけど、でもそれ差し引いても良かった。

実在の安先生がいたというのがまたいい。
安心の、安先生。

安田という通名から安と名乗るまで、どんな葛藤があっただろう。
間違いなく湯浅の友情が後押しになっただろう。

韓国の血が入った人は、家族や友人への愛を一層大事にすると思う。
身近でそんなルーツの人を見ているとそう思う。儒教ガーとかじゃなくて。
だからこそ、先生も湯浅の病院やお店まで安否を確認しに行ったりしたんじゃないかな。
ただのドラマの演出かもしれないけど、そう思った。

「帰ったら泣かれへんもんな、ここで泣いとき」と抱き締められる。
最高潮…

「ゆっくり歩く分、他の人が見落としたもん拾える人や」
「悔しかったやろう。もっと生きたかったやろうなぁ」
「お米買いに行こ」
「お前の横で好きな曲聴いてんねん」
「誰もひとりぼっちにせんこと」

校長先生がもらった、お弁当箱に入ったイカナゴの釘煮。
人に優しくすることで、自分が救われる。

どんなに時間が経っても、風化されないということ。
時間が経つからこそ、消化しきれなくなる気持ち。

今際のお父さんとのシーン、コンサート会場階段のシーン、入院のベッド、また思い出して、自分の出来事にあてはめて泣いてしまった。

近藤正臣のいう通り。
私達はゆっくりと時間をかけて、あなたを失ったということを受け入れていく。

良い話です。
多少情報過多だけど、真っ直ぐ良い話。
在日、兄弟愛、友情、進路、親子の確執と和解、恋愛、ジャズピアノ、精神科医療、阪神淡路大震災、復興、新聞コラム、賞受賞、病気、死。(この多さったら…)

情報量多いから多少4話というのが駆け足だけど、コンパクトだからこそ集中して観たいドラマです。

良い話だから、自分がクサクサしてない、フラットな気持ちの時に観て欲しいと思う。
斜に構えてる時に観たら勿体ない。
こういう良い話ケッてなってしまうかもやから。

「カレーか、カレーじゃないか、どっちでしょーかっ!」
「これ栞にしよって言うで」


ルミナリエ、今年は行こうと思う。
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