2034 今そこにある未来のガルベスのレビュー・感想・評価

「ドント・ルック・アップ」と同様にめちゃくちゃなんだけど、本当にあり得る未来だと思えてしまう空恐ろしさが描かれていた。

世界の様々な諸問題をセクシャリティや人種、障害、格差、世代など主人公一家の特性に凝縮させて年月を展開させて行く構成が素晴らしい。

環境問題、経済危機、ポピュリズムやフェイクニュース、昨今のロシアによるウクライナ侵攻を彷彿とさせる独裁者の暴走などを時にミクロに時にマクロな視点で行ったり来たりしながら、いかにも英国的なブラックユーモアも混在。
話数は少ないけど濃密過ぎる大傑作。