AKI

ミセン-未生-のAKIのレビュー・感想・評価

ミセン-未生-(2014年製作のドラマ)
4.5
噂通りの面白さ。
ジムをサボって2日でイッキ見するほど、めちゃめちゃ面白い。
「がんばらない生き方」が提唱される今の時代の対極「頑張ったっていい」なドラマ。

撮影が2012年なので、ドラマ内のパワハラ・セクハラ・コンプラ問題はだいぶ昔の話となっているものの、それでも会社員人生を送っている人なら共感できる事が盛りだくさん。
同期の活躍に焦ったり、納得いかない上司や先輩の指示に黙って従ったり、女性蔑視のおっさんに仕事を任せてもらえない等々。ヒーロー映画に出てくる地球を征服しようとするラスボスより遥かに憎らしい先輩や上司からのいじめに耐え抜くというシーンが多いのですが、半沢直樹や水戸黄門のような、悪役を断罪するスカッとさせるものとは違い、日常の仕事の機微にフォーカスされているので「あぁ、私もあの時もっと頑張ればよかったな」とか「あの人にすごく迷惑かけたな」と振り返って反省したり、感謝したり。自分に置き換えやすく、誰もが共感できるドラマだと思いますが、平成生まれにはこのドラマどう映るのかしら?

このドラマの社会的背景は、韓国の学歴社会も大きな要素なので、韓国人には及ばないものはありますが、純粋な気持ちで前向きに仕事を頑張って活躍したい、そんな気持ちを持った新入社員だけでなく仕事に情熱を持てなくなっている中堅社員にも刺さると思います。

在宅勤務に慣れてきた今、ますますこのドラマで改めて感じるのは、
どこ(企業)で仕事したいか?より
誰とどんな仕事がしたいか?
だなぁと。色々考えさせられました。

最終回、ほんとよかった。
温かい幸福感に包まれました。
AKI

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