きりま

池袋ウエストゲートパークのきりまのネタバレレビュー・内容・結末

池袋ウエストゲートパーク(2000年製作のドラマ)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

クドカンの初期作
最近のクドカン作品にない、ヴァイオレンスとアダルト。原作があるのでそちらに寄せているせいもあるのだろう。
役者は、主演の長瀬くんをはじめ今や常連になっている面々が若かりし姿で登場。佐藤隆太、阿部サダヲ、きたろう、森下愛子、高橋一生、加藤愛、小雪などなど…妻夫木聡は演技が淡白でまだ下手だった。山Pは若くて可愛い。クールで素直な青年がハマり役だった。窪塚洋介は東リべのマイキーみたいな型破りの不良の役がばちばちにカッコよかった。そしてなんと言っても渡辺謙。キャスティングにこだわり抜いた最高のポジションだった。時折迫力がありすぎて浮いて感じたこともあったくらい。
池袋だけで描かれているので、知っている人からしたら場所を想像しながら見られた。さすがクドカン。地域密着を背景に濃く描くのが素晴らしい。なーんで池袋通うようになる前に観なかったんだろう。Gボーイズは西池袋をナワバリに活動する不良。マコトはリーダーで幼馴染のタカシから一目置かれているが、Gボーイズへの入団は頑なに断り続けていた。
1話から恋人のリカが殺されるヒステリックな展開。山としては1話と最終話に持っていっている感じだった。その間で、新たなキャラがどんどん登場したり、ヒカルのキャラが上下左右と変化したり、色んな人に頼られるマコトと、それを支えてくれるタカシの姿は変わらなかったり、、、常に新しい感覚を持ちながら観れた。
いつも頼られるマコトだけれど、別にそれを喜ぶわけではなく、彼はただ常に大切な母や友達を守りたい、池袋を守りたいという思いを最後まで譲らなかった。だからこそ一周回ってみんなから慕われているんだというのがよくわかる最終話だった。
10話でショウも死ぬし、最終話でタカシも刺されるし、ヒカルも飛び降りるし…感情動きまくりの大人向けドラマだった。
毎話に裏タイトル(いちご、にんじんなど)がついているのに、イントロをスキップしていたから最後の方まで気づかなかった。
「悪いことすんなって言ってんじゃないの。ダサいことすんなって言ってんの」タカシ(キング)
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