kamiori

東京ラブストーリーのkamioriのネタバレレビュー・内容・結末

東京ラブストーリー(2020年製作のドラマ)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

#1
なんか気づくとニヤニヤしてしまうな、これがトレンディの力.......
最後回転するショットとかダサすきてふふふってならざるを得ない

赤名さんと三上はちょっとぶっ飛んでてついてけないな
彼らが東京の女男なら俺が住んでる東京はモンゴルあたりだよ

「呪い」がキーワードな気がしました。
赤名さん、三上のキスは相手を悩ませながらもその存在を意識させ続ける。
赤名さんの「たくさん悩んでね」というセリフには明確にその意図が含まれている。

一方でカンチの告白もそれと同じ機能があったはずだけども、彼はそれを「酔っていた」ということにしてナシにしてしまう。つまり彼は自分がかけた呪いを自分でほどいてしまう。
童話ならハッピーエンドだけど、現実には
相手に対する優しさと、自分に対する情けなさが半々くらいの歯切れの悪い行為よね

その後リカと話すときのカンチの軽さはしっくりこなかったかな。8年引っ張る性格ならあの場面はもっとうじうじしてるほうが合ってると思う。キャラクター像がちょっと定まってない気が

一方でカンチの撤回を「振られた」という結果にすり替えて三上にすがるさとみの狡知
真面目で融通がきかない性格を乗り越えてためらいがちに通話ボタン押したのは1話のハイライトでは

営業がMacのモニター使ってる会社とか存在するのか......

#2
赤名さんがひたすらかっこいい
あこがれる生き方
俺もいつか上司に酒かけてみたいな
偉くなる前にパワハラ上司の下につかなきゃ.......

三上の完璧な流れ何
毎日口内炎できて苦しんでほしいわ
カンチの叩きのめし方こわって思ったけど理由がまた一段とかっこよくて腹立った
「あいつは俺が持ってないもの全部持ってる」って自分が多くを持ってる自覚のあるイケメンしか言わないセリフだからな

セックスしよ、は最終回くらいのセリフと思ってたけどこんな早くで炸裂するし実際にやっちゃうのか
展開がめまぐるしい、これが東京の速度か......

ここでも酔の助登場、安らかに眠ってくれ......

#3
前半のカンチひどいなー
典型的な他者に愛されるのは自分の権利だと錯覚してるパターンのやつ
「絶対ない」っていうやつは絶対あるしそのうえ相手を傷つけるから最悪だな...重大な学び

しかしそっから学べるのがカンチのいいところで赤名さんもそういうところを気に入ってるよね
「勝手にいなくならないでください」が敬語になってるのがうまい、前半のタメ口の軽さ、ガサツさ、そこに込められていた甘えがここではちゃんと反省されている

しかし「好きかもしれない」は正直さを盾にしたズルさな気もするな、ある意味最強のカードだけど

それと対比させるように再びだらしなさを全開に発揮する三上ね
「連絡先入れといて」の王が家臣を平伏させるような一言にはおののきました

完治と三上、二人の性格をうまく対比させつつ、
さとみの不安からまた四人の関係性が変わってくる気配もあって、めっちゃうまい脚本だなと思いました。引き締まってきた感じする
これまでピアノの劇伴がけばけばしいの気になってたけど、それも今回は気にならなかった

エンディングの東京の景色きれいだな
途中で最近よく読書する場所がふいに映ってて超びっくりした、、、

入れあげるってかっこいい言い回しだな、使っていきたい

#4
さとみの怖さにふるえる
あのタイミングでの傘の返却.......
火薬庫にライター放り投げるやん.....

おかげでどちらのカップルも喧嘩する、そしてそれぞれ怒った側が別の人物に電話をする。
前回はコントラストをきかせていたけれど、今回はシンメトリックになっている(前半の二人の男の嘘もそうだ)。
構成がきれいで好きだな

「嘘つかれてたんだって気づく瞬間が世界でいちばん嫌い」はすごく共感する
リカはぶっ飛んでるようだけど人としてとても正しい感性を持っている
彼女から学ぶべきことは多い

ロケ地見知った場所が多くてテンションあがる
湘南行きたくなった、夏だし

あとタマワン住みたくなるな、ベランダからの景色
毎日あんなのみれたら他になにもいらないだろう

#5
懐に飛び込んで自分のペースに引き戻す三上と、正面突破で撃沈する完治。
ここもやはり対象的になっているな
そして的確なアドバイスを送る三上、腹立つけどありがたすぎるな、こんな友人

「所有」という言葉、リカはどんな意味で使っているんだろう
前半の「ほしくなった」に「あげない」と答えてるのは案外真面目な回答だったんだな

完治が部長となぜ別れかのかを気にしてるのは、最初関係が続いてことを疑ってたのかと思ったけど、むしら部長ですら別れてしまったということは、自分もいつか彼女を手放してしまうんじゃないか、っていう不安から出てきた言葉なんだろうね

しかし部長とリカの関係は大人でいいなと思う。こういう関係を築けるのが大人のいいところだよなー

医学部のお姉さん、名前存じあげないけど泣きの演技は気合い入っててよかったな。卒業と同時に結婚するの医学部あるある

石橋静河のダンスは相変わらずキレッキレだ!

#6
三上が二人同時に振られていい気味なはずなんだけどスカッともしないんだよな
二人のこと同じくらい愛してたよね、たぶん。それが仇になってしまったわけだけども
自分の感情にどこまでも忠実なのは彼の魅力の源泉なんだろうな
酒を一人で飲んでるシーンよかった、いつも誰かといるから、一人でしっぽりやるシーンはいちだんと孤独がにじむ
関口が酒を買いに行くと行って戻らなかったことの皮肉にもなっている

一方のカンチはあそこで電車乗ってしまったのがすべてだよね
前科あるわけで、あれは単なる優しさとしては片付けらんないよね、リカを傷つけるのは明確にわかってたはず
やっぱり彼にとって一番大事なのは関口なのかな、、

リカはもはや哲学者よね
彼女がいう愛と恋の違いってなんだ
なんとなく愛は持続的なもの、恋はいまここ的なもの、という感じがするけれど

ディレクターとプランナーの差にこだわるところはクリエイティブの人っぽいなと思った

三上が雑に関口を抱いたあと、
大江千里の「rain」が反射的に頭の中に流れたんだけど、直後に保育園の同僚が「one more time one more chance」を引用しだしたのでめっちゃわろた、そっちかよ
最後も東京タワーだしな
東京の夜と高い建物と孤独
なんとなく新海誠な回

#7
おそろしい回、ここまでのベストだと思うけどおそろしくて震えが止まらない

男の言葉に対する軽率さと、女の言葉に対する繊細さ。その非対称は悪魔的ですらあると思う。完全に設計ミスでしょ......

完治がリカを怒らせてしまったフレーズ、「いまが楽しけりゃいいなら俺じゃなくてもいい」というのは確かに的外れではあった。「わたしが好きになった気持ちを全否定している」という反論もその通り。
しかしリカが相談をしないという事実が完治を不安にさせているのは確かで、彼が言いたいのはそのもやもやに対する不満だろうという受け止め方ができれば、その言い回しは言葉のあやだと理解してやることもできる。そう思うのだけど、できないんだね.......
リカが発する言葉は常に現実を適切に捉えている。一方で彼女は人の言葉もその能力の水準で捉えてしまう。そのことがもはや恐ろしく感じる。普通の男なら、もはやなにも言えなくなってしまっても無理はない

三上の「神に誓って何もない」でさとみが「なおさらダメだよ、さよなら」になったのも震え上がりました。
いや、誰が思うよ。「神に誓って何もない」という誠実そうな一言で、婚姻届がただの紙切れになるなんて。
冷静に考えれば、自分は性のはけ口にされているというのに、その女はそのように扱われてはいなかったという事実から劣等感を感じさせてしまった、ということは理解できる。
しかし現実に、あの緊迫感のなかで、わずか数秒でそこまで考えを及ばせて適切な回答を用意するのは相当難しいと思う。
やっぱりこの世界はなにかの設定値がおかしい、、

ただ三上についてはその手前の行動に問題があったのは間違いない。
甘えてたと思う、世界中が敵でも味方だも思ってた、というのは、彼らしくない素直な言葉が出たなと思った。
その言葉を引き出したうえで、「そういう人を傷つけた」「もう戻ってこない」「いい加減開放してあげたら」とハードパンチでノックアウトしてくるリカはおっかないけど、優しくもあると思った。

三上の涙はつられそうになる。
その罪は許されるものじゃないが、罪に気付くのが遅すぎた悲しみには共感できる。

人間ってほんと難しい、途方に暮れる

#8
リカにとっては寂しさや孤独を補いあう、みたいなのは愛とは違うんだろうな
肝心なのは心の距離なんだぜって格好よすぎるけどついてけないな、フロムかよ

親父の遺言ひとことでほだされる三上、意外とちょろい
後半になるにつれて三上単純説が強化されてきてる気がする

ラストの完治とリカの喧嘩はさすがにおいおいまたかよ感
リカは印象論でレッテル貼られるのが大嫌いなのはさすがにもうわかってるだろうに
完治は仕事に疲れてるのはわかるけど、もうちょい過去の失敗から学んだほうが

自分の仕事の姿勢を見つめ直させられる回ではあった
やっぱ支援会社は顧客満足させてなんぼだな
いくら時間をかけて頑張っても、顧客が満足しなければ意味がないのだということ
あらためて肝に銘じたい
リカの仕事に対する姿勢はやっぱ格好いいわ

#9
相手から離れてみると自分がどれくらいアジャストしてたかわかるもんなのかもね
リカの価値観についてくのって傍からみて超大変そうだもんな
それでもそんな自由でかっこいい人に愛されてる自分に酔ってたけど、酔い続けてたら気持ち悪くなってきて、やっぱり身の丈にあってなかったんだって気づくような、そんな回でした
リカのぶっ飛び方でグイグイもってく回もあるけど、一方でこういう自制的で現実主義な回もあるのが巧みだよな。東京の脚本だ

人を傷つけといて憐んでくださいといわんばかりに自己嫌悪するさとみはだるい
この作品でいちばんだるい
カンチも三上もなんでこの子を好きになるのかわかんない、それがこの作品のいちばんの謎

映画館チネチッタだな、いちいちロケ地がツボ

#10
さとみってこのドラマのラスボスだよね
なにもなければなかったことと同じというスタンスのリカに対してあえてなにかあったことを謝るという高度な攻撃
ほんと性格悪くてこわすぎる
それに対してどんなことがあっても世界で一番好きだと言い切るリカは正義のヒーローみたい、格好良すぎませんか

しかしさとみに惹かれていくカンチである
それでいいのか永尾!

最後急展開すぎるな、、、
まさか妊娠の話になるとは思わなかった
言えるわけないじゃない、というのはいかにもリカらしい
格好よくて正しい人は幸せになれないんでしょうか
最後どういう結末にするか、重大な分かれ目だ

#11
リカは生きるの下手だなって
ほんとそれに尽きるな
カンチ覚悟を決めて帰ってきたのにね
二人で生きるって決めたら、それを貫くしかないんだな
自分がカッコいいと思える自分を裏切れない
生き方としてはかっこいいけどさ
低きに流れたほうがいい人生だったかもって、そんな風に思うことはないのか

三上の結婚式の殴り込みはザ・トレンディドラマって感じでニヤニヤしちゃった
しかし女の人、何度目の結婚未遂だよ

和賀さんかっこよかった、これが大人かって思った
それなのに愛していない男にカテゴライズされてしまう残酷さ
ある意味この物語でいちばん不幸な人かもしれない・・同情する

最後の数年後の描写いるかなあ
リカを好きになった後でさとみとやり直して結婚できる感性がわからんわ
こうなってしまうならここまでの物語はなんだったんという気もする
kamiori

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