浅葱

MIU404の浅葱のネタバレレビュー・内容・結末

MIU404(2020年製作のドラマ)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

最終回までフルでリアルタイム完走した久しぶりのドラマ。
アンナチュラル、空飛ぶ広報室、重版出来と私が好きなドラマってほぼ全て野木脚本なんだな?と気付かせてくれたドラマでした。話の展開、作品を通じて語るメッセージ、決着のつけ方、そのどれもかっちりハマって私にはとても気持ちいい。
今回の「MIU404」も主人公たちの掛け合い、女隊長の語るメッセージ、犯罪者をきちんと「普通の人」として描く語り口、そのどれもがとても気持ちよく魅力的でした。野木さんがどこかのインタビューで「脚本を書く時は役者を好きになってもらえるよう意識してキャラクターを作る」と仰っていましたが、正にその通りで、どのキャラクターも(それを演じる役者さんたちも)とても魅力的で輝いていました。
最終回の夢描写の賛否、私の中では「最悪を防ぐスイッチを押すために足掻いて来た2人の最良のスイッチを仲間たちが押してくれた」というアンサーとして素敵だなと思いました。あの悪夢は、警察官であっても、様々なものを乗り越えた2人であっても、小さなスイッチで過ちを犯すという証左。ドラッグダメ絶対のメッセージでもあると思うし。久住のバックボーンが掘り下げられないのも、だからこそ久住である必要があったのだろうと思う。「お前らの物語にはならない」がそのままアンサー。理不尽に他人を巻き込み不幸にする悪意には、必ずしも私たちが理解できる理由があるわけではない。
浅葱

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