みほみほ

プリズン・ブレイク シーズンⅡのみほみほのレビュー・感想・評価

4.8
シーズン1では、脱獄に向けての各々の探り合いや駆け引きが面白かったけど、シーズン2では 脱獄してからのそれぞれの動向や状況が張り詰めている分、ドラマがより一層濃くなっていて、シーズン1よりもさらに見応えが増している。

中でも極悪人のティーバッグに同情してしまうエピソード17 「血の輪廻」が個人的にはとても良かった。

どのキャラクターにしても、善人悪人と明確にさせる事なく、それぞれが何かしらを抱え、脅しやトラウマの裏で命懸けで闘っている事を感じ取れる作りが素晴らしい。任務への加担を強いられる登場人物の極限状態ギリギリの姿から強い緊迫感が生まれ、それと同時に強烈な切なさをも感じさせるセンスが光る。

かなりの極悪人だが… ティーバッグが出てくると何故かとても嬉しくなるし、あんな風な人間として確立されてしまう前に愛を知って、一人の優しい男として生きてくれたら良かったのに…と強く思わされる魅力的な登場人物であると思う。あの人は独特な魅力を放つ俳優さんだと思うし、かなりオーバーだけど、やはり若本規夫の吹替が楽しくて仕方ない。

他の脱獄メンバーvsティーバッグって構図もなかなか面白いし、元刑務長ベリックのキャラクターもかなり強烈で、キャラクターとしての存在感と作品を盛り上げる活躍度が群を抜いて凄まじく、ティーバッグをも凌ぐ強烈な存在感に笑ってしまう。もはや私はベリックとティーバッグのファンである。

でも最後の最後で、ケラーマンにやられました。終始毅然とした態度で振る舞う彼の姿に胸を打たれたし、彼が普通の人間の顔を見せた時、込み上げてくる感情がシーズン内で1番強烈でした。(あの俳優さんのふっくらもっちりしたシュールな顔つきがとても好きです。


「プリズンブレイク」って シーズンで分かれてる割に、エピソード22を迎えた所で明確に解決するって作りでは無くて、次が気になって仕方ないまま話が終わるので、あくまでシーズンって一区切りでしかないのがちょっとびっくり。でもそうだからこそ飽きずに次に行けるので、自分には合ってるかもしれない。

全体的にスピード感は失わずに、それでいてストーリーも難解すぎる事がないので、観やすいしエキサイト出来るし、このドラマを見てるととても良い時間の過ごし方が出来てる気がします。

吹替も最高(特にティーバッグとベリック)だし、シーズン3も楽しみだ!!!!!
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