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時をかける愛のnyasuke33のレビュー・感想・評価

時をかける愛(2018年製作のドラマ)
4.5
テレビで途中回から見始めたら、やたら面白くなって、ユーネクストさんで初回から改めて鑑賞。多々ある時空を超えた物語の中でもこれは秀逸。主人公たちは自分ではなく他者の幸福を思って時をかけるからだ。ズーウェイは親友の死を未然に防ごうとする。ユーシュエンは、最初は亡き恋人(チュエンション)との再会(?)を喜ぶが、最終的にはユンルーに生きる意義を与える。

途中、おじさんズーウェイと若者ズーウェイが空港で出会うシーンがある。おじさんの方が若者に一つ後の便のチケットを渡そうとしたとき、若者は「そうしたらあなたはどうなる?」ときく。本当に彼(おじさん)はどうなってしまうんだろう。自己犠牲的精神が切ない。

ユーシュエンにしても、最後は自分が消える覚悟で過去に戻っている。彼女の家族が一切描かれていない設定のおかげで、すっきりとした筋書きになったと思う。

物語で使われる「ラストダンス」や「擁抱」は私にとっても懐かしい楽曲で、カセットテープとウォークマンは宝物のようなアイテム。制作側の「あの頃」に対する並々ならぬ思いが伝わってくる作品だった。
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