寺町今出川

リプリーの寺町今出川のレビュー・感想・評価

リプリー(2024年製作のドラマ)
3.8
モノクロを生かした絵画の様な画像表現、抜群のロケーション、レトロでお洒落な衣装・美術・小物(ビンテージ物のロレックス、デュポンのライター、万年筆、フェラガモ、フィアットのチンク)等々…豪華絢爛さが凄い、流石Netflixお金かかってる感じが画面から伝わる。人物像は「復讐するは我にあり」的な、行き当たりばったりで大胆で冷血だが細心の注意を払いつつその場をしのいでいく(けっこう穴だらけに見えるが…)タイプとして描かれている…そして犯罪シーンとその手順・詳細の尺を、リアルに事細かく時間を取ってるので最近なら同じくNetflixの「ザ・キラー」の様に犯罪者目線でどっぷり見入る事が出来るのが面白かった。N.Yでは、狭く汚い部屋に住みその日暮らしの小狡い詐欺師だったリプリーが、イタリアでは分不相応でハイソな生活に憧れ、手に入れ、染まり…そして特に、その粗暴で奔放な性分のため遂には殺人・逃亡した光と闇の画家カラヴァッジョの絵画に惹かれていく所が印象に残った。中でも「ゴリアテの首を持つダヴィデ 」の使われ方は象徴的
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