koumei

アンナチュラルのkoumeiのレビュー・感想・評価

アンナチュラル(2018年製作のドラマ)
4.5
解剖医が不自然な死に対し真相を暴いていく話。

・感想
ケイゾクやSPECを手掛けたTBSの植田博樹プロデューサーと、逃げ恥を手がけた野木亜紀子による作品。
MERSコロナウイルスによる感染死が、この数年後に起こるコロナウイルスを予言していたかのようでドキッとした。
感染してそのまま帰ってくるなという、パンデミックよりインフォデミックの方が深刻なのも現代を風刺している。
事件を解決することで(その解決は後にどんでん返しになるが)当事者の家族がむしろバッシングの被害を被ったり、コロナウイルスの被害者なのに加害者となった故人、加害と被害の逆転やそれに伴う後味の悪さ、そして組織内隠蔽、これはケイゾクそっくり、まさに植田博樹節炸裂。
凍死、冷凍庫に閉じ込められる回、温水洋一出演、殺された愛する人の真相を究明、隣に死体のいる回など設定や配役もケイゾクとの共通点が多い。
法律で裁けない殺人に対しての向き合い方や考え方も似ている。
中堂の人に対する接し方、考え方が変化していくのも見所。

・考察
アメリカンサイコサスペンスの、人間の内面に潜む闇を描写するノウハウと謎解き要素を掛け合わせたケイゾク、SPECの手法を活かしつつ、刑事から解剖医にフィールドを変えることで幅広いテーマを描けるようになった。
ケイゾクやSPECと違うのは、ケイゾクは超能力を信じられないが完全に否定できない、SPECは超能力がある前提、アンナチュラルは超能力を否定(全て科学的アプローチ)と、立場が異なるのが面白い。
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